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完璧なボルト締結を目指す

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【出張型】ねじの『実践』技術セミナーのご案内

新入社員様研修の一環として
現場作業者様育成の一環として
業界特化型で事例を踏まえて

 

私たちノルトロックジャパンでは、専門知識の習得機会が少ないボルト締結の正しい知識を多くの

お客様にお届けするため、ご希望のお客様企業に出張し、私たちの製品のお話ではなくボルト締結

全般の知識を講義する<ねじの技術セミナー>を開催しています。数年前に始めた出張セミナー

ですが、現在では年間100件程度のご依頼をいただいて鉄道・電力・製鉄等の業界特化型

のセミナーや、新人教育向け基礎セミナー、設計者向けの応用編セミナー等バリエーションも増え、

多くのお客様にご利用いただいております。

 

ボルト締結分野は機械工学の世界でもまだまだニッチな分野であるにも関わらず、何か事故が

発生した時には真っ先にボルト締結の不具合が疑われます。また、誤った知識がさも常識である

かのように広く浸透してしまっている例もいくつか存在します。少しの知識があるだけで、作業

時間がぐっと短縮できたり、それに伴うコストが大きく変わる例もあります。

ノルトロックは「あらゆるボルト締結の課題を共に解決するパートナー」として、正しいボルト

締結の知見を少しでも普及させ、お客様の製品やプラントの安全性向上と作業性改善に寄与します。

 

貴社の安全性・作業性向上や現場力向上に、是非私たちノルトロックジャパンの出張型セミナーを

ご活用ください。

 

 

■ノルトロック:ねじの技術セミナー概要

・開催時期:随時
・開催場所:貴社内会議室、またはご希望の場所
・会場要件:可能であれば、試験機持ち込みのため100V電源をお借りしたく存じます
・開催対象:ノルトロックグループの製品ユーザー様である法人様・各種団体様
・開催費用:無償
・講義内容:下記に一例(事前に内容をご相談し、ニーズに合わせてご調整します)

 

■お申込方法

お申込は、下記アドレスまでメールにてご連絡いただくか、お電話にてお申込ください。

セミナーお申込アドレス:nlj@nord-lock-jp.com

 

 

 

株式会社ノルトロックジャパン

【BoltingTIPS】トルクと軸力:知っておくべき5つのこと

14 6月 2018
comment

テキスト: 岡田 圭佑  文章監修:梁 完、竹中 正人

「基本」=「初心者向け」ではない

※本記事は6月15日配信の無料メールマガジン「BOLTEDジャーナル」にてご紹介したものです。メールマガジンのご登録はこちらから。

 

今回の「BoltingTIPS」では、4月に入社した新入社員の研修期間もそろそろ区切りを迎える時期と

いうことで、ボルト締結の基本に立ち返ったテーマをピックアップしたいと思います。ただ、

「基本」とは言え軽視できないのがボルト締結の油断ならないところ。私たちにご相談いただく中

でも基本に立ち返って考え直せば解決策が見えてくるケースも多くあり、「基本=初心者向け」

とは限りません。そこで今回は、ビギナーの方にも経験豊富な方にも役立つ実践的な知識を5つに

絞ってお届けする「トルクと軸力:知っておくべき5つのこと」をお届けいたします。

 

#1. 制御できない摩擦の影響。「トルク管理=軸力管理」ではない。

まず最初のトピックは、私たちのコラムで折に触れてよく言及される「摩擦係数」の影響です。

一般的にはボルトを締め付けるために締結部に与えたトルクのうち、約90%は摩擦によって奪われ

てしまい、軸力に転化されるのは僅か10%程度と言われています。

軸力に転化されるのが10%と決まっているのであれば、話はそれほど複雑にはなりません。ところが

摩擦係数というものは必ずバラつきが生じてしまうため、結果的にトルクが摩擦に奪われる量も

それに応じてバラつき、当然得られる軸力も変動します。トルク管理が軸力管理とイコールになり

得ない理由はまさにこの点で、同じトルクで締め付けても、摩擦係数のバラつきのために得られる

軸力は全ての締結部で異なってしまいます。ボルトメーカーでの製造後の保管状態によっても、

油が僅かに付着した手袋でボルトに触ってしまうだけでも、ボルトの摩擦係数には変動が生じる

上、そもそも同じメーカーの工場で同じ材質で同じ表面処理を施しても、摩擦係数は全ての締結部

で違ってしまうため、制御することも法則を見出すことも事実上は極めて困難です。

 

では、実際に現場で締付作業を行う場合には、具体的にどんな点が問題になり得るでしょうか?

「摩擦係数の変動」と「トルク管理に潜むリスク」という観点で言えば、やはりボルト等の締結

部材の再利用や、機器側の経年に伴う劣化が挙げられます。ボルトだけを見た場合、再利用時に

摩擦係数が上がってしまうケースと下がるケースの両方が考えられます。これはボルトがめねじに

締め付けられることで、ねじ部表面がやすりで粗さを削り取られるのと同じ理由で表面粗さが抑え

られるケースと、逆に微細な傷が入ることで摩擦係数が上がってしまうケースと両方が考え得る

からです。相手材側では、微細な傷や錆等で摩擦係数は上がる方向に作用することが多く、座部の

表面状態が劣化すればする程、多くの場合摩擦係数は上がり、結果同じトルクで締め付けても得ら

れる軸力は減少してしまいます。トルク管理を行っている現場では、経年等による座部の状態を

考慮して新品時のトルクと経年時のトルクを使い分ける等の対策が必要になるケースも考えられます。

 

ではこの、制御できない摩擦係数には、ただ翻弄されるしかないのでしょうか?残念ながら、摩擦

係数の変動をコントロールすることはほぼ不可能です。ですが、摩擦係数自体を極限まで低く抑え

てしまえば、自ずとバラつき幅も小さくなります。つまり、潤滑油の使用ですね。潤滑油を使用

すれば、摩擦を低く抑えられる分かなり低いトルクで必要軸力が得られ、作業効率が向上する

ばかりか、摩擦係数の変動による不確実性も最小限に抑えることができます。「潤滑油を使用する

と緩みやすくなる」というイメージをお持ちの方がかなり多くいらっしゃいますが、必要軸力が

適正に算出され、締め付け作業でも正確に得られていれば、ボルトの緩み止めは要らないのです。

それでも想定外の外力等に起因する緩みが懸念される場合には、やはり潤滑下でも変わらない

緩み止め効果が得られるノルトロックワッシャーをご推奨します。

 

#2. 適正軸力と締付精度。摩擦のバラつき×工具の誤差。

設計サイドでは、その締結部がどの程度の軸力(kN)で締結されなければいけないか、という

数値を算出されるはずです。考え方としては、必要軸力はピンポイントの数値ではなく、最小値と

最大値をもった、一定の範囲であるということです。

 

 

つまり、最小値は振動や衝撃等の締結部を引き離そうとする力(外力)が加わっても耐えられるだけ

の最低限の軸力を指し、最大値は相手材が陥没や塑性変形を起こさない範囲での最大値という考え方

です。ボルト自身が降伏してしまわないかという点も考慮する必要がありますね。これは設計サイド

の観点から見た最小値・最大値ですが、実際に締付作業を行う現場サイドから見た場合、このター

ゲット軸力の範囲は締付作業の精度に置き換えられます。

前項で見た摩擦係数のバラつきが大きな影響を及ぼしますが、他にも工具の精度も無視できません。

高精度なトルクレンチでも、その精度は±5%程度と言われています。この工具の誤差と摩擦係数の

変動が掛け算されて実際の締結部に誤差として表れます。私たちが潤滑油の使用を何度もおすすめ

するのはこのためで、不正確な締付作業は結局、緩みや緩みに起因する疲労破壊に繋がってしまい

ます。

 

締付精度のお話は上でも多く触れていますが、M30を超えるような大径ボルトに関わる方には先ほど

の摩擦係数のお話はより深刻になって来ます。特にハンマーを振ったり油圧トルクレンチで締結され

ている方は実感されていると思いますが、ボルトサイズが大きくなると、一般的にトルクはボルト

サイズの約3乗に比例して飛躍的に大きくなってしまいます。

M30くらいなら、パイプレンチ等で工具を長くすれば締付自体は行えます。しかしこれがM45や

M52、M100以上になってくると、もはや人間の力では手に負えません。M100サイズのナットを

締め付けるには、4フィート(約1.2m)のレンチにトラック2台分もの重量をかけたトルクが必要

になります。ハンマーで叩いて締め付ける方法に軸力精度は期待できませんし、油圧トルクレンチ

で締め付けても、先ほどから触れて来た摩擦の問題のために締付の高精度な管理は難しいと言わ

ざるを得ません。熱膨張と収縮の作用を使ったヒーティングでは、ボルトの伸び量を管理しても、

作業時間や現場によっては作業者の安全性という点で大きな課題が残ります。冷却に要する半日

程度の時間、何もすることができない点もダウンタイムによる機会損失の要因になります。

 

このような大径ボルトを締結する場合は、もはや「ボルト・ナットを回して締め付ける」という

こと自体を諦めることをおすすめします。つまり、ボルトを直接引き伸ばすことで軸力を得るテン

ショニング法です。M100以上でも驚くべき高精度で、尚且つトルクレンチ1本だけで締結できる

スーパーボルト」や、多くの締結部を均一の圧力で一括締結できる油圧式ボルトテンショナー、

特に狭所でも使用でき、軽く、油漏れの課題も克服した「ボルタイト」はおすすめできるソリュー

ションです。

 

#3. 「思い切り締め付ける」ことで、逆に緩みやすくなる

大径ボルトの例にあるような、ハンマーで叩いたり油圧トルクレンチで締め付けるといった方法は、

言わば無理矢理にトルクや衝撃を与えて回転させる方法です。ボルトには、座部とねじ部に摩擦が

発生しています。特にねじ部の摩擦は回して締め付ける時の抵抗として作用しますが、それでも

無理に大きなトルクをかけ続けると、ボルトにはその分だけ大きな「ねじりストレス」が加わり

ます。ご自身の指を軽く握って回してみれば、このねじりストレスはすぐにご理解いただけます。

無理に締め付け続けると、最終的にはねじりストレスによる破断のリスクも出てきてしまいます。

 

しかし現場でもっと頻繁に目にするのは、M10くらいの普通のサイズのボルトを作業者の方が力任せ

に思い切り締め付けるケースです。人間の心理としては、緩むのを防ぎたいと思えば思うほど、

力一杯締め付けたくなりますね。ところが、適正トルク以上の力で締め付けてしまう(オーバー

トルク)と、逆にボルトはどんどん緩みやすくなってしまいます。理由の一つは、ボルトの降伏

です。ボルトは締め付けられることで引き伸ばされていきますが、バネと同じように元に戻ろうと

する力が作用し、これが軸力となって締結力になります。子供の頃にバネを思い切り引っ張って、

元に戻らなくなったことはありませんか?あれと同じことが、ボルトにも起こってしまうのです。

引き伸ばされたまま元に戻らなくなったボルトは、軸力を十分に発揮することはできません。その

ため、振動等の外力が加わった際にあっさりと緩みを起こしてしまうのです。


ボルトは力任せに思い切り締め付けると、却って緩みやすくなってしまう。

 

 

#4. トルク・軸力と「緩み」の関係

ボルト・ナットに緩みが起こった時、その原因は何でしょうか?ご存じの通り、戻り回転を起こす

「回転緩み」の場合、多くは振動に代表される外力が直接的な緩み(被締結材間の滑り)要因と

なります。

しかしここではもう一歩、掘り下げてみましょう。『なぜ振動で緩んでしまったのか?』という

ことです。確かにノルトロック等の緩み止め製品を使えば、緩みは防止できるかも知れません。

しかし、特にトルク管理が徹底されている現場においてさえ緩みが起こってしまうのはなぜで

しょうか?ボルトは軸力が外力に勝っていれば、理論上回転緩みは発生しません。つまり「緩む

環境」になければ緩み止めは不要なはずなのです。根本的にボルトの緩みを考える場合、これは

非常に重要な疑問と言えるでしょう。

 

設計レベルで想定していた以上の外力が加わってしまった場合。これはもちろん一つの答えになり

得ます。また、相手材表面の錆等で摩擦係数が上がっていると、トルク管理で決められていたトルク

で締め付けても適正軸力を得ることができなくなっている可能性もあります。これも答えになる

でしょう。設計上、締結部に伝わる軸力が適正に調整されていること、そして締付作業時に正確な

締付が行えていること。この2点がクリアされていない場合に、振動等の外力に負けてボルト・

ナットは回転緩みを起こしてしまいます。

 

また、金属のなじみや塑性変形、被締結材の劣化(ガスケット痩せ等も含まれます)、クリープ等に

起因する軸力損失(戻り回転を伴わない非回転緩み)によって、外力に勝るだけの軸力が保持でき

ず、非回転緩みが致命的な回転緩みに繋がってしまうケースもあります。金属同士の締結では必ず

発生する金属なじみは、ある一定のポイントで収束します。しかしそれでも、なじみ収束後の残存

軸力が外力に勝るものであるかどうかは、致命的な締結部であれば考慮しておく必要があります。

 


金属なじみやリラクゼーションの概念図。表面の粗さが圧によるプレスで均一化され、
厚みが減ることで軸力損失に繋がる。

 

非回転緩みの最も厄介な点は、多くの場合が「非回転緩みが回転緩みを誘発する」という点です。

性質上、ボルトの緩みはこの2種に分類されるものの、実際の締結部ではこれら2種の緩みが複合的

に発生します。ノルトロックXシリーズワッシャーは、世界で唯一回転緩み・非回転緩み双方に

単一の製品で対応できるソリューションですが、通常のノルトロックワッシャーも軸力の大小に

関わらず回転緩みを防止できるため、金属なじみ等による軸力損失が起こっても致命的な回転緩み

を防止できるという点で大きなメリットがあります。

軸力の大小に関わらず回転緩みを防止できるという点は、ノルトロックの機構を真似たコピー品には

無いメリットで、ノルトロックの材料である特殊な鋼と特許製法によって実現されています。

また、金属なじみによる影響は、大径ボルトを油圧式ボルトテンショナーで締結する場合にも留意

すべき点で、締付後に油圧を解放すると必ずなじみが発生し、締結長さによって軸力の低下量が

大きく左右されます。適切な残存軸力を得るためには、このなじみによる軸力の低下分を考慮して

圧力の設定をしなければなりません。テンショナーを使用する場合には、相手材の耐力等の条件に

よって、これにどう対処するかを決定しておく必要があり、ノルトロックジャパンではこのような

点も含めてフィールドサポートを含めた各種のテクニカルサポートを行っています。

 

 

#5. 単一の施策で効果的な締付管理は難しい

これまで触れてきたことを総合すると、効果的な締付管理(正確なボルト締結)を実現するには

多角的な対策が必要であることが分かります。設計レベルで締結部のボルト1本1本に対して想定外

の大きな外力が伝わらないよう工夫することや、締付トルクを規定する際に経年劣化による摩擦

係数の変化を考慮すること等が挙げられます。しかし現実的により難しいのは、時間に追われながら

数多くの作業を確実に遂行する必要のある現場作業ではないでしょうか。

締付作業における効果的な締付管理方法は、多くの場合が「トルク管理」等の単一の施策だけでは

十分ではないという点を強調しておきたいと思います。例えばトルク管理であれば、「潤滑油の

使用+トルク管理」という組み合わせによって摩擦係数のバラつきを最大限に抑えつつ、より低い

トルクで必要軸力が得られるため作業時間の短縮にも効果的です。鉄道車両台車の軸箱等、元々

潤滑を行う必要があるため緩み止めナットが使用できない締結部でも、こちらの動画でご覧いただ

けるようにノルトロックワッシャーを使用することでワイヤーロックや折り曲げ座金を使用する

必要がなくなります。ワイヤーロックの使用が一般的という点で言えば、こちらの三菱日立パワー

システムズ(MHPS)様川崎重工業様の事例にあるように、ガスタービンでも作業効率向上に

効果があります。「潤滑油の使用+トルク管理+ノルトロック」ということですね。

 

ハンマー振りや油圧トルクレンチ、ヒーティングで締め付けている大径ボルトでは、「テンショ

ナーの使用」によって正確な初期軸力が得られ、取付・取外し両方の作業時間を大きく短縮し、

ボルトの折損も防ぐことができます。ヒーティングと違って冷却の待機時間も必要ありませんし、

メンテナンスでよく問題になる「焼き付き」と無縁になるのも大きなポイントです。テンショナー

の場合は複合的な施策というわけではありませんが、油圧ユニットのような特殊設備を一切使用

せずトルクレンチ1本で取付・取外しが行える「スーパーボルト(機械式テンショナー)」の方が

メリットが大きい場合と、多くの締結部を均一の圧力で一括締結・取外しが行える「ボルタイト

(油圧式テンショナー)」を各締結部に合わせて併用されることをご推奨します。特に大径ボルト

の開け閉めが発生する現場では「作業時間」がキーワードになりますよね。作業自体の安全性も

含め、大径ボルトの取付・取外しには殆どのケースで改善の余地があります。

 

蒸気タービン等の大型回転機械では、ケーシングという外郭部をメンテナンス後に締結部の

穴合わせのために一度被せ直して(とは言ってもかなり巨大なものなので、大きなクレーンを

使って何人もの作業者で多大な時間と労力をかけて行います)ボルトも仮留めを行います。ケーシ

ングの形状が歪んでいたりすると、タービン本体に傷を付けてしまったりケーシングに隙間が空い

てしまったりするため、そこを点検するのですが、ボルタイトには「クロージャー・システム」と

いうこの仮留め専用のソリューションが存在します。油圧で均一の圧で、ケーシングにずらりと

並ぶ複数のサイズの大径ボルトを同時に一括締結できるため、この苦労をご存知の方であれば

本当に喜んでいただけます。油圧式ボルトテンショナーのメリットはまさにこの点で、「作業時間

の短縮」は「肉体的負担の軽減」にも直結し、体力のセーブは目に見えない「その後の作業ひとつ

ひとつの正確性」にも当然、影響して来ます。

 

 

ボルト締結のセミナーを貴社で開催しませんか?

このように、ボルト締結には基本でありながらも基礎知識を応用することで、安全性は元より作業

時間やコストを大きく軽減できることもまだまだあります。ノルトロックジャパンでは、お客様の

新入社員様向けに、自社の製品だけでなく「そもそもボルトとはこういうものです」というボルト

締結の基礎を講義する出張セミナーも無償で提供しています。私たちはボルト締結を通してお客様

のパートナーとなることを目指しており、正しく実践的な知識をより普及させることに力を入れて

います。もちろん設計者様向けのよりハイレベルな講義や、業界内のよくある事例をベースにした

鉄道業界、電力業界、製鉄業界等の業界別テクニカルセミナーの開催も可能です。貴社でも是非、

ノルトロックのボルト締結セミナーをご活用ください。

 

 

ノルトロックへのお問合せ
ボルト締結に関するご相談・ご質問がありましたら、いつでも下記までお問合せください。ノルトロックのエキスパートがお客様の課題を解決するお手伝いをいたします。
お問合せ✉:nlj@nord-lock-jp.com

 

 

文章監修:梁 完
ノルトロックジャパン エンジニアリングマネージャー

現場を訪問しての丁寧なフィールドサポート等、お客様本位の徹底したプロフェッショナリズムで業界を問わずお客様から高い評価と信頼を得る。広い視野で様々な観点から課題を冷静に分析する能力と、ノルトロック製品のカズタマイズ設計技能も持ち合わせるスペシャリスト。

 

文章監修:竹中 正人
ノルトロックジャパン アプリケーション・エンジニア

特に材料への造詣が深く、困難な締結課題にも臆せず立ち向かう探求心で多くのお客様より信頼を得る。超音波による軸力測定、油圧テンショニングにも精通し、VDI 2230の研究にも余念がない。日本ねじ研究協会における研究委員会のメンバーでもある。

 

 


 

 

quizz

BOLTEDクイズ(BOLTEDジャーナル #.028)解答

今回のクイズも「BoltingTIPS」のおさらい、ボルトサイズと締付トルクの関係性です!

 

Q:締め付けるボルトの呼び径が大きくなると、当然締め付けに必要なトルクも大きくなりますよね。では、ボルトサイズと締付トルクの関係性を説明する次の3つのうち、正しいのはどれでしょうか?

 

A:下の選択肢から間違った説明を選んでくださいね。

① 締付トルクはボルト呼び径に正比例して増加していく
② 締付トルクはボルト呼び径の約2乗に比例して増加する
③ 締付トルクはボルト呼び径の約3乗に比例して増加する

分かったかな?(o´艸`)

 

 

 

答え:3

 

 

これは本ページ上部にもある通り「約3乗に比例する」ですね。M100サイズのナットを締め付けるのに、約1.2mのレンチにトラック2台分の力をかけて得られるトルクが必要という解説がありましたが、サイズが大きくなると必要トルクが大きくなるだけでなく、焼き付きリスクも高くなるんですよ。これも私たちが大径ボルトにテンショニングをおすすめする理由の一つです!

 

では、また次回のクイズでお会いしましょう!

/FIKA

【ニュース】BOLTEDマガジン最新号!

BOLTED2018年第1号が完成!

 

お待たせしました!2018年第1号のBOLTEDマガジンがいよいよ完成。3月26日週には皆さまの

お手元にお届けいたします。今回のBOLTEDでは、意外と知られていない「ボルトの製造工程」に

迫ります。誰にとっても身近なボルトはどんな工程を経てどのような技術で製造されているのか?

各工程ごとに詳しく掘り下げて参ります。

また、昨今あらゆる業界で浸透し始めた「3Dプリンティング」についてオランダのスタートアップ

でこの分野の先駆者的存在であるフィリモン・シェーファー氏へのインタビューを行った他、造船

業界史上最悪の不況下で起死回生の事業再建を行ったドイツのMMGのサクセスストーリー等、

今号も盛りだくさんでお届けします!

 

■Web版の先行ダウンロードはこちらから

 

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株式会社ノルトロックジャパン

ボルト締結の第一人者が語る理想の締結

14 3月 2018
comment

テキスト: 岡田 圭佑

本誌BOLTEDマガジンは、日本のボルト締結の第一人者である工学博士、酒井智次氏にインタビューを行う貴重な機会を得た。酒井氏の著書「増補 ねじ締結概論(養賢堂)」はボルト締結のバイブルとして、その発刊当初から高く評価され、賞賛を集めている。

Voice Of Wisdom

※本記事は、Boltedマガジン2017年第1号に掲載されたものです

 

「ねじ締結概論」でも触れられている、酒井先生の考える理想の締結とはどのようなものでしょうか?
「一口で言ってしまうと、特殊なものでなく広く普及した汎用のねじ部品を用いること。そして、

これが問題なのですが、あらゆる不具合を起こさない、そういうねじ締結設計を行うことです。

たった一つの不具合でも起こってしまえば、それで全てダメになる。だから、あらゆることに目を

配っていなければいけないし、全てにおいて不具合を出さない、というのが理想です。「評価漏れが

ない」というのが、私が最も重要視するポイントです。」

 

ボルト締結体にとって、潤滑油の使用はメリットになりますか?

そうです。摩擦係数を小さくするということは、被締結体同士が滑りを起こさないという前提の下

で、あらゆる面において良いことです。しかし大前提として、緩みというものは被締結体同士がある

大きさ以上の滑りを繰り返した場合には「緩む環境」にあるから、摩擦係数が小さければ緩みやす

いし、摩擦係数が大きければ緩みにくい。

じゃあ、摩擦係数が小さいとすべて緩むのかと言われると、被締結体同士が滑っていない場合は

「緩む環境」にないですから、この場合は摩擦係数がいくら小さくても緩みやすいということは

ありません。

 

滑りの原因となる外力について、せん断方向、軸方向、そしてねじれという3つがありますが、
その辺りの お考えはいかがでしょうか?

外力がせん断方向であれば滑り、外力が軸方向であれば被締結材が離れてしまう遊離という現象が

起こってしまいますね。そういう状況では摩擦係数が小さいほど、明らかに緩みやすい。ねじれの

場合は、座面の摩擦係数がこの範囲に入った時に緩んでしまうというものがあるんですが、これは

複雑な相関関係があります ので摩擦係数の大小だけで一概には言え ません。

その滑りに関して、私の「ねじ締結概論」には古い考え方で書かれています。私の本では「マクロ

滑り」という座面のところで被締結体が滑ることを言っています。被締結体がこれだけ滑ると、座面

にも滑りが出てしまうという被締結体の座面に滑りを許さない限界滑り量という考え方なんですが、

これは目視で明らかに確認できる滑りです。0.1mmあれば目で見てわかりますか ら。ところが

1988年くらいから限界滑り量に達していなくても、目に見えないような小さな滑りが実はじわじわと

出ていて、緩み方向に回ったかどうかも目視できない程度の微小な回転を起こして、軸力が徐々に

なくなることがあるというのがわかって来た。その現象は「マイクロスリップ」ないしは「微小

滑り」と呼ばれています。微小滑りからの緩み、その発端になったのが1988年くらいに精密工学会誌

に載った論文でした。

 

例えば被締結体が接触しているとします。その接合面のこの地点でどれだけ滑りが起こっているか、

また別の地点でどれだけ滑りが起こっているか、従来の実験では不可能ですが、これが有限要素法

(FEM)というものであれば、全部計算できるんです。その有限要素法が2000年くらいから、ねじ

の分野にも適用されるようになって、それを用いた論文もたくさん出て来ました。今やねじの研究

は 殆ど有限要素法です。2006年に東大の泉聡志先生が書かれた論文を見ると、マクロスリップ

(目視できる明白な滑り)ではなく、マイクロスリップ(目に見えない微小滑り)が起こっていて

も、少しずつ緩み回転をし始めていると、そういう結果が出てるんですね。私も初めてそれを読んだ

時は非常にシ ョックでした。

 

その泉先生の論文を見ると、マイクロスリ ップと言われる微小滑りでも、繰り返されると微小な

緩み回転、例えば1000回で1度、1回あたり1/1000度ですが、そういう微小な緩み回転が起こって

いると。1/1000度なんて肉眼ではとても観測できません。しかし 有限要素法であれば、完璧に出る

んですね。有限要素法で見ると、実は微小滑りでも緩み回転は起こっているという論文が出て来た。

こりゃ参ったな!と思いましたよ(笑)。

私は微小滑りがフレッティング摩耗にはつながると勿論思ってたんですが、まさか回転緩みの原因に

なるとは、当時の実験では検証のしようがなかったので結果として見逃していました。新しい有限

要素法という、目に見えないものまでミクロン単位で計算できるものが開発されて、驚きましたね。

有限要素法はシミュレーションなので実証するのは大変ですが、ここのところは私も最近考え方を

変えなきゃいかんなと思っているところですね。

 

Facts: 微小滑り
被締結材間で発生する肉眼では確認できない微小な滑り。徐々に軸力損失が発生し、最終的には目に見える回転緩みに発展する。同様に、金属材料のなじみやリラクゼーション等の非回転緩みによっても軸力損失は発生する。

ノルトロックのXシリーズワッシャーは、世界で唯一、回転緩みと非回転緩みを同時に防止できる製品であり、通常のノルトロックワッシャ ー同様に回転緩みを防止しながら独自の皿ばね形状により、非回転緩みをも同時に防止する複合型ウェッジロッキング機構を備えている。

 

※本インタビューは「BOLTEDマガジン」グローバル版用に編集されたものです。酒井智次先生へのロングインタビューはこちらの記事で全文をご覧いただけます。

 

Facts: 酒井 智次先生

  • 1941年 ‒ 愛知県岡崎市生まれ
  • 1979年 ‒ トヨタ自動車勤務時に名古屋大学より工学博士の学位を授与され、主として各種自動車部品の強度・信頼性の試験・研究・開発に従事
  • 2001年 ‒ トヨタテクノサービスへ移籍。ねじに関する教育と技術相談に従事
  • 2007年 ‒同社を定年退職し、酒井ねじ締結相談室を開設。現在もねじ締結に関する教育と技術相談を続ける

【国内事例】日本製鋼所(JSW)様:スーパーボルト

6 11月 2017
comment

テキスト: 岡田 圭佑

写真: 株式会社日本製鋼所(水圧プレス機写真)、岡田 圭佑(撮影)

顧客:株式会社 日本製鋼所/製品:14,000トン水圧プレス機および給水ポンプ/プレス機サイズ:地上高16.44M(ピット内含む全高約22M)/アプリケーション(プレス機):タイロッドバランサー(M180)/アプリケーション(ポンプ):カバーボルト(M64・4本1組×8ユニット)

受け継がれ行く鋼の心

明治40年(1907年)に北海道室蘭市で創業した日本製鋼所(JSW)は、今やアジア・北米・欧州等、

世界に21拠点をもつ大型鋳鍛鋼品、鋼板、産業機械部品等の老舗総合メーカーである。同社は世界

最大670トンの鋼塊からプレス機やタービンシャフト、果ては日本刀までを製造する世界でも稀有な

技術を有したまさに技術立国という言葉を代表するような企業で、近年では製品納入後のアフター

サービスとして圧力容器やプレス機等のメンテナンスサービスも本格的に開始された。今回はその

JSW室蘭製作所にて、設備保全を30年以上に渡って担当して来た製造部管理課の川内谷 工氏を始め、

生産設備の設計を同じく長年担当されて来た設備グループ 設計担当課長の小林 竜氏、同じく設計

担当の岸 美里氏等多くの方々にお話を伺うことができた。

 

部署の垣根はまるで関係ない

まず最初に驚いたのは雰囲気の良さだ。取材中にも「チームワークの良さが最大の強み」「部署の

垣根はまるで関係ない」というお話が同社の強みを伺う中で出てきたが、その言葉通りであることが

空気感から伝わって来る。例えば前出の川内谷氏は、職人然とした妥協を許さない厳格さを感じ

させる一方で、人情味豊かで周囲からの人望も厚い父親的な存在であることが伺える。その川内谷氏

は長年設備保全に携わる中で「それを解決することが長年の夢」という課題を抱えていた。ハンマー

打撃や油圧トルクレンチで締め付けていた大径ボルトが、年に3回ほど折れてしまうという事象が

あったという。しかし幸いにも、その「長年の夢」は数年前に叶えられた。

 

締め終わった時は感動した

ポンプのカバーボルトを締結するスーパーボルトの前で笑う川内谷氏

 

川内谷氏が現場で作業を行う際に、最も大切にしているものが「イメージ」だという。「頭の中で

作業の段取りをイメージして、Aという方法が良いかBという方法が良いかの検討も含めて全て

イメージするんです。それが終わって初めて作業を始める。」という川内谷氏にとって、ボルトの

折損はプランを狂わせる大きな困り事だったに違いない。勿論、想定外のことが発生してもその経験

から次善策を講じ、全てのイメージを再構築して再開すると言うが、ボルト折損のような設備の運転

を停止しなければならない事象は、同氏も「いかに早く復旧するかという点に尽きる」と言うよう

に、停止時間が延びれば延びるほど、後流の作業も止まり甚大な損失をもたらしてしまう。1日停止

してしまうと数千万円では済まない額の損失が起こることもある。

 

川内谷氏が初めてスーパーボルトで大径ボルトを締結した時の感想は「感動」だった。

スーパーボルトはその独特な形状から、初見では本当にこれで締結できるのかという疑問を持たれ

たり、ナットボディに配置された小さなジャックボルトを締め付けて行く作業が面倒なのではないか

と言う人も多い。その点を同氏にぶつけてみたところ、「油圧トルクレンチではポンプ等の重い

ユニットが必要だし、ハンマー打撃は重労働で数が多いと本当にきつい。ジャックボルトを締める

のに多少の面倒さがあっても、今までのやり方と比べると疲労度は全然違いますよ。締め終わった

時は、あぁ大したもんだなあと感動しました」。同氏はこの取材中に「感動」という言葉を5回も

使って、いかにスーパーボルトで作業が楽になったかを説明してくれたが、それは同時に今までの

締付方法がいかに重労働であったかを示しているとも言える。

 

ボルト折損を解決した特許技術

スーパーボルトは作業者の技能に左右されず、均一な締結軸力と弾性力をもたらせる

 

作業面だけではない。スーパーボルトがボルト折損を防止できる理由はその特許構造にある。スー

パーボルトには締結後に下部が外側へ開き、上部が内側へ狭まる形で僅かに変形することで、第一・

第二ねじ山に集中する応力を全体に分散する「フレックスイン・フレックスアウト」構造を持ち、

これがボルト折損を許さない機能上の秘密である。各ねじ山にかかる応力を解析してもスーパー

ボルトは非常にスムースに応力を均一化していることがデータにも表れる。油圧ナットを使用しても

締結の苦労は低減できるものの、このようなボルト折損防止機能は無い。日本製鋼所ではこの部分に

大きくメリットを感じ、「応力振幅があるような締結部には非常にメリットがありますよ」と小林氏

は目を細める。また、この技術はノルトロックグループの特許によって保護されており、構造を模倣

した類似品にも当然、この効果は無い。

 

小林氏は設計者の観点から、その他にもスーパーボルトの利点を挙げてくれた。「ハンマー打撃ほど

人によって差が出るものもないわけです。カタカタするやつもあればガチっと締まってるのもある。

締まっていても軸力はあまりかかっていないし、疲れてくると力も落ちる。その点スーパーボルトは

誰が作業しても同じ状態に戻せるという優れた再現性がありますね。その結果、メンテナンスの安定

性が確保されるんです。」言うまでもなく、再現性に優れるということは不完全な作業が発生する

リスクを低減し、事故防止に繋がる。締結部によっては設備機器のパフォーマンスにも影響し、作業

効率を向上できればメンテナンスコストだけでなく作業による運転停止時間も短縮でき、機会損失を

削減できる。

 

機械製造メーカーの設計者がスーパーボルトの利点を手にするということは、その機械を使用し

続けるエンドユーザーがこの先支払って行くコストを削減できることを意味し、維持費の安さも品質

の一部と見なすのであれば、それは紛れもない品質向上となる。機械メーカーの営業にとっても

新たなセールスポイントが付加されることになるはずだ。

 

次の世代に託される歴史

「はがね塾」にて。若手に鋼を鍛えるハンマー振りを指導する川内谷氏

 

歴史ある企業は、歴史の重みを知る。JSW室蘭製作所では人材育成の一環として「製鋼とは何で

あるか」ということを若手に伝えるため「はがね塾」という訓練所を設けている。川内谷氏はそこで

若手に「末端の作業一つ一つ」ではなく「製鋼」そのものを伝え、関連する技術を実践を交えて指導

もしている。完成した製品ができるまでに、その素材である鋼がどのように加工され、またそこに

携わる人間がどのような心でそれと向き合うべきか。ここでの川内谷氏はそうしたことも含めて次の

世代に伝えようとしているように見える。

 

打たれ、鍛えられる鋼はしばしば人間の意思に例えられる。多くの企業・組織にとって人材育成は

永遠のテーマとも言うべき課題だが、ここで見た「熱」は鋼が人間の意志に例えられる理由を如実に

示していた。

 

室蘭製作所構内の「はがね塾」の看板。歴史の重みを伝える

【展示会】鉄道技術展2017に出展

鉄道の盤石な安全性を確保し
低コストな鉄道運営をも実現

出展社セミナーでは欧州よりゲストを招き、最新トレンドの紹介も

 

私たちノルトロックジャパンは、11月29日(水)~12月1日(金)まで幕張メッセで開催される

「第5回 鉄道技術展2017」に出展し、初日の13:15からは海外ゲストも交え欧州の最新トレンドを

含めて現在の鉄道業界に強く求められる安全性向上と低コスト運営双方の実現をご提案いたします。

また、今回は同じスウェーデン企業である配線・配管貫通部を固定するシール材メーカーである

ロクステック社とのコラボレーションにて出展、セミナー開催を行います。

 

当セミナーでは、近年国内のお客様よりご要望が多い「欧州の事例を聞きたい」という声にお応えし

ドイツとフランスよりゲストを招き、メンテナンス効率化等の低コスト鉄道実現に向け、DBやSNCF

のような大手鉄道会社、そしてSiemensやAlstom等主要車両メーカーがまさに今、どのようなことに

取り組んでいるかという「生の声」をお届けする、単なる出展社セミナーとは趣向を変えた内容に

させていただきました。日本が世界に誇る産業の代表格である鉄道業界の更なる技術向上を、私たち

が微力でもお手伝いできればと思いますので、是非この機会にお立ち寄りください。

※株式会社ノルトロックジャパンは、鉄道総研 鉄道技術推進センターの会員企業です

 

鉄道技術展内セミナー開催概要(欧州よりゲストも参加)

  • ご 案 内 状 :こちらからダウンロードいただけます
  • セミナー名:【海外事例も】低コスト鉄道を実現するねじ締結と配線管シール
  • 開 催 日 時 :2017年11月29日(水/初) 日(水/初日) 13:15~14:30 ※インターバル有
  • 会   場:幕張メッセ 鉄道技術展内セミナー会場
  • 共 同 開 催 :ロクステッジャパン株式会社(配管・線貫通部のシール材メーカー)
  • 講 義 内 容 :下記(主要なトピックのみを抜粋)
    ◇欧州鉄道メジャーが取り組む「低コスト鉄道実現に向けた取り組み・最前線」
    ◇欧州鉄道インフラ大改修時代 現在の最新インフラ事情
    ◇鉄道事業にも押し寄せる「デジタル化」の波
    ◇低コスト鉄道の実現に向けたボルト締結
    ◇着脱可能な配管・配線貫通部シールによるメンテナス最適化

※当セミナーは弊社FacebookページにてLIVE配信予定です

 

第5回 鉄道技術展2017出展概要

・開催日程:2017年11月29日(水)~12月1日(金)
・開催時間:10:00~17:00
・開催場所:幕張メッセ(MAP
・小間番号:H-18
・来場登録:こちら(鉄道技術展ホームページ)から ※無料

鉄道事業者および鉄道業界に関わる皆さまのお越しを、一同お待ち申し上げております。

 

鉄道業界におけるノルトロック製品の採用事例はこちらの記事にてご確認いただけます。

 

株式会社ノルトロックジャパン

【Bolting TIPS】そのトルク管理は正しいか

※本記事は、無料メールマガジン「BOLTEDジャーナル」掲載の過去のお問合せに対するご回答をご紹介するものです。メールマガジンのご登録はこちら

※クイズの答えは本ページ最下部になります。一度お読みになられた方は最下部で答えをご確認
ください。

 

トルク管理の「落とし穴」とその「唯一の対策」

お客様からのご相談を伺う中で、よくする質問が「締結力はどのように管理されてますか?」という

ものです。ボルトの締結力を管理されているお客様のほぼ全てと言っても良いくらいの方が、「ウチ

はトルク管理をしてる」と答えられます。しかしこの「締付トルクによって締結力を管理する」と

いう考え方は正しいとも言えるのですが、決して万能ではありません。今回は、そのトルク管理に

ついて極力皆さまの現場でも役立つような内容をお届けできればと思います。

 

制御できない「摩擦係数」

以前、元トヨタ自動車でねじ締結を専門に研究されていた、名著『ねじ締結概論(養賢堂刊)』の

著者である酒井智次先生との対談記事でも触れられていた通り、摩擦係数は全く同じ材料・表面処理

を同じメーカーで施したものであってもバラつきが生じ、決して予測も制御もできないものだという

お話がありましたが、同じボルト・ナットを使用しても摩擦係数は各締結体ごとに必ずバラついて

しまいます。そもそもトルクで締付を行う場合、トルクの90%程度はボルト・ナットの座面部と

ねじ部の摩擦によって奪われ、残る10%程度が締結力である「軸力」に転化されるという前提が

ありますが、この摩擦が一定ではないため、当然最後に残る軸力にもバラつきの影響が直に表れて

しまいます。

また、ボルトやナットは再利用すると、ねじ山に大なり小なりキズがついてしまいますが、そうした

キズダメージもまた摩擦係数を変動させる要因となります(多くの場合、再利用時には摩擦係数は

増加します)。他にも油分が少しでも付着すれば摩擦係数は低下し、粉塵等の異物が混入すればまた

摩擦係数は変動します。つまり、数えきれない程の外部要因が摩擦係数の変動に対する影響因子と

なってしまいます。摩擦とは、これほど不安定なものなのです。トルク管理の最大の課題は、締結力

が摩擦という不安定で予測不能な因子に大きく影響されるという点です。しっかりと管理している

つもりでも、実は必要な軸力が得られていなかったというケースは決して珍しくありません。

 

トルクレンチにも「精度」がある

トルクを管理する上で不可欠なトルクレンチ等の測量機能付工具。実はこれらの工具にも「精度」が

あり、許容される公差(誤差)が存在します。一般的には、デジタルトルクレンチにも±10%の公差

があり、目盛式のトルクレンチやエアー式のトルクレンチでは±15%以上の公差があります。しかし

この値はメーカーや工具のグレードによっても異なるため、普段使用されている工具の公差は

メーカーに確認しておくことをおすすめします。

10%以上のバラつきというのは微々たる誤差とは思えませんよね。しかし現実には、先述の摩擦係数

のバラつきに上乗せされる形で工具の誤差が各ボルトに発生しています。当然何も管理しないよりも

遥かに良い方法ではあるのですが、絶対に緩みや破断が起こってはならない致命的な締結部では、

トルク管理だけに頼るのはリスクがあるのも事実なのです。

 

先入観が邪魔をする「唯一の対策」

上記の「摩擦係数のバラつき」と「工具の誤差」が、トルク管理につきまとう永遠の課題です。

それでは実際に、私たちはどうすれば対策が取れるのか。答えは単純で、不安定な要因を排除または

低減するしかありません。トルク管理を行う前提である場合は、工具の誤差からは逃れようがない

ため、締付トルクを決定する際にその公差を予め想定したトルク値を設定することが唯一の対策と

なります。この公差は先述の通りメーカーや工具のグレードによっても異なりますので、極力公差の

小さなものをチョイスすることが望ましいと言えます。

一方で、摩擦です。摩擦は排除することも制御することも、原則的には不可能です。摩擦への対策と

してはまず、各締結体ごとの摩擦係数のバラつき幅を揃えるために、材料や表面処理等が同じねじで

統一することが望ましいと言えます。そもそもの摩擦係数を低減したボルト・ナットを使用するのも

良い方法と言えます。そして、我々がお客様に最もご推奨するのは潤滑油を塗ることです。

潤滑油によって摩擦係数の絶対値を最小化すれば、バラつき幅も最小化されるため、軸力への影響も

最小限に抑えることができます。しかし、皆さんは絶対に緩んではいけないボルトに潤滑油を塗る

勇気がありますか?

当然ながら、潤滑油を塗れば「緩み」は発生しやすくなります。これは事実なのですが、多くの方が

このイメージが頭にあるせいで潤滑油の大きなメリットをみすみす逃してしまっています。これは、

そもそも緩みが起こる根本的な原因を理解することで払拭できる「先入観」なんですね。

 

ボルト締結体は、締結されている軸力以上の外力(振動・衝撃等)が加わった際に、被締結材の間で

滑りが起こることで回転緩みを起こします。しかし潤滑油が塗られていて何の緩み止めも施さなくと

も、ボルトの軸力が外力に勝り、被締結材間で滑りが起きない限り(緩む環境にない限り)は、回転

緩みは起こりません。つまり、ノルトロックワッシャーのような緩み対策品を使用する必要もないの

です。

しかし設計時にあらゆることを想定しておいたとしても、実際の現場では想定以上の外力が発生する

可能性もあります。ノルトロックワッシャーは、唯一の摩擦を利用しない緩み止め機構を持つ製品

として、外力が想定し切れないケースや「保険」が求められるケースで最も有効なソリューションと

言えます。潤滑油を塗布したボルト締結体にも、ドライ状態(潤滑なし)の状態と変わらない緩み

止め機能が発揮でき、軸力の大小に関係なく回転緩みを物理的に防止します。これは自社製品だから

推しているという訳ではなく、実際にノルトロックの機構を真似たコピー品と比較しても、同等の

成績を収めた緩み止め製品が存在しないからです。

最後に、ボルト締結体に潤滑油を使用する主なメリットをまとめておきます。このメリットはコスト

にも関わることですので、是非一度潤滑油の使用をご検討ください。何か不安な点があれば、

いつでもノルトロックジャパンにてご相談を承ります。

 

ボルト締結体に潤滑油を使用するメリット

  • 格段に小さなトルクで必要軸力が得られる
  • 摩擦係数のバラつきが最小化されるため、締結精度が向上する
  • ボルトへのねじりストレスを最小化でき、折損リスクを小さくできる
  • 上記2点によりボルトの能力を最大限に利用できる
  • ボルト/ナットの嵌合部へのダメージを最小化でき、再利用性を最大限に確保できる
  • 取外し時にも、より小さなトルクで取外しができる
  • 耐食性が向上する
  • かじり・焼き付きへの対策となる

 

※熱サイクル、塑性変形、なじみ等の非回転緩みの懸念がある場合は、ノルトロックXシリーズワッシャーを使用する等、別途対応策の検討が必要です

 

 

ボルト締結の課題、弊社製品のご相談
ボルト締結について困っていることはありませんか?
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ボルト締結のお悩みは、nlj@nord-lock-jp.comまでお問い合わせください!

 


 

quizz

BOLTEDクイズ(BOLTEDジャーナル #.023)解答

ボルト締結のちょっとしたクイズ。お昼休みや休憩時間にどうぞ。

 

前回のメールマガジンに掲載した「BoltingTIPS」では、トルク管理のお話を
取り上げました。今回のクイズでは啓蒙の意味も込めて、その要点からの出題です。

 

<Q>多くの場合、トルク管理を行う締付トルクはその設備機器や締結部材が新品である前提に

なっています。机上の計算で算出されるので無理もありません。でも現実は、相手材表面の錆びや

微細な引っ掻きキズが入っただけでも摩擦係数は大きく変動し、トルクをかけた結果得られる軸力も

その分大きく変動します。でも、現場では無心で既定された締付トルクで粛々と締付作業が行われ

ます。既定のトルクで締め付けても軸力が全然足りていないケースは珍しくないんです。

これって、考えてみると怖いお話ですよね。

では、トルク管理を効果的に行う上で、当てはまらないものは次のうち、どれでしょうか?

 

<A>
下の選択肢から正解を選んでくださいね。

① ボルト締結に潤滑油を使用して摩擦係数のバラつき幅を最小化する
② 錆び等の状態により、何段階かに締付トルクを分けて設定しておく
③ 締付トルクを算出する際に、他締結部と同じ数値に揃えて設定する

分かるかな?是非少しの間、考えてみてくださいね。

 

答え:③

 

作業面での確実性を重視すれば、3も正解と見なせるのですが各締結部に必要な軸力は当然ながら

変わって来ます。必ずしも間違いとは言えないのですが、特に重要な締結部に関しては摩擦係数の

変動もある程度想定して、締付トルクを個別に設定する方が確実と言えます。その意味では②の

ように、錆び状態等の視覚的に客観的判断ができる基準が設けられるのであれば、錆びの段階別に

締付トルクを複数既定しておくという対策は理想的です。

どのような設備機器でもそれが可能という訳ではありませんが、締結体の状態を考慮せずに一律の

トルク値だけでトルク管理を行う方法にはリスクも伴うということも重要ですね。

 

/FIKA

【ニュース】BOLTEDマガジン最新号!

BOLTEDマガジン 2017年第2号
先行ダウンロード開始

2017年9月号のBOLTEDマガジンが発刊!ボルト締結の「今」をお届けいたします。

 

今号のBOLTEDではいつものボルト締結とは少し角度を変えて、可動部の摩耗にスポットを当てて

います。どういったメカニズムで可動部の摩耗は発生し、現在それに対してどのような解決策がある

のか。またそれらはどの程度効果があるのか。それらを徹底検証して行きます。

 

具体的な事例では、デンマークで砕石・解体・廃品リサイクルに関わる重機部品を取り扱うヴィゴ・

ベンツ社での事例を交え、可動部の摩耗を完全解決するエクスパンダー・システムを詳細に解説

いたします。また、「超」が付くほど厳重に密封保護する必要のある放射性物質輸送用コンテナでの

ノルトロックワッシャー採用事例や、先日発表となったボルト締結業界で世界初となるライフタイム

ワランティのお話もCEOのオーラ・リングダウルから語られます。今号も是非、お楽しみください。

 

※BOLTEDマガジンは現在下記の9カ国語でお楽しみいただけます

 

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