BOLTED

完璧なボルト締結を目指す

All posts for the tag “Bolted”

【ニュース】BOLTEDマガジン最新号!

BOLTEDマガジン 2017年第2号
先行ダウンロード開始

2017年9月号のBOLTEDマガジンが発刊!ボルト締結の「今」をお届けいたします。

 

今号のBOLTEDではいつものボルト締結とは少し角度を変えて、可動部の摩耗にスポットを当てて

います。どういったメカニズムで可動部の摩耗は発生し、現在それに対してどのような解決策がある

のか。またそれらはどの程度効果があるのか。それらを徹底検証して行きます。

 

具体的な事例では、デンマークで砕石・解体・廃品リサイクルに関わる重機部品を取り扱うヴィゴ・

ベンツ社での事例を交え、可動部の摩耗を完全解決するエクスパンダー・システムを詳細に解説

いたします。また、「超」が付くほど厳重に密封保護する必要のある放射性物質輸送用コンテナでの

ノルトロックワッシャー採用事例や、先日発表となったボルト締結業界で世界初となるライフタイム

ワランティのお話もCEOのオーラ・リングダウルから語られます。今号も是非、お楽しみください。

 

※BOLTEDマガジンは現在下記の9カ国語でお楽しみいただけます

 

ノルトロックグループが発行するボルト締結の専門誌「BOLTEDマガジン」無料購読は以下より
お申込いただけます。

 

【技術記事】締結長さから見るボルト締結の最適化

27 7月 2017
comment

テキスト: Nicolas Bourgoin

※本記事は、Boltedマガジン2017年第1号に掲載されたものです

Q: 締結長さとは何ですか?

A:締結長さ(上図 LK)とは張力(軸力)が発生している時、ボルトが伸びることのできる部分の長さです。

  • (A)の様な貫通穴では、締結長さはボルト頭部からナットまでとなり、
  • (B)の様なタップ穴もしくは(C)のようなスタ ッドボルトでは、締結長さはボルト頭部(もしくはナット)からタップ穴の嵌め合い中の第一ねじ山までとなります。締付力が発生しているボルト締結体トータルの厚みとして「グリップ長さ」とも呼ばれます。

 

ボルト締結体にとって最適な締結長さは、ねじ径の3~5倍という比率で設計するのが望ましい
でしょう。また、締結部位の弾性力を上げると、その締結機能は以下のように大幅に改善されます。

 

  • ボルトの伸び量が大きくなり、締結後のなじみによる軸力損失を低減
  • ボルト座面での滑りへの耐性が向上し、振動等せん断方向の外力がかかる環境下で回転緩みリスクを軽減
  • 内外力比が改善されるため外力が作用した際のボルトの外力負担分が軽減され、ボルトの疲労破壊リスク低下
  • 油圧テンショナー使用時の荷重の伝達損失を最小化

 

締結長さが確保できないような剛性の高い締結には、高価で見栄えも悪くなるスペーサーを使用せず
とも、疲労破壊を避けるための効果的な解決策があります。例えば、

 

  • ノルトロックワッシャーにより回転緩みを防止
  • ノルトロックXシリーズワッシャーにより回転緩みと非回転緩みの同時対策
  • スーパーボルトにより直接ボルトを引き伸ばし、軸力を得る
    →トルク法のような摩擦による軸力損失が無く、ボルトの弾性力も向上。そのためボルトへの外力負担分が軽減される。

 

エキスパートに相談しよう!
ボルトの緩み止めについてお尋ねになりたいことはありませんか?
ノルトロックのエキスパート達に訊いてみてください。
ボルトの緩み止めについてのご質問は、Eメール experts@nord-lock.com までお問い合わせください。

【電力事例】:潮力コンバータフレームの締結

31 5月 2017
1 comment

テキスト: Nic Townsend

コルパワー・オーシャン社が挑戦する潮力発電

波の動きを電力に変えて

※本記事は、Boltedマガジン2017年第1号に掲載されたものです

 

次世代エネルギー。地球の表面の70%が海で覆われていることを考えれば、潮力は巨大な可能性を

秘めた未開発のエネルギーソースだと言えます。問題は、殆どの潮力コンバータがどうしようもない

程大きく高価で、実用化の目途が立っていないことです。しかしスウェーデンのコルパワー・オー

シャン社なら、この問題を解決できるかも知れません。

同社のコンパクトな潮力コンバータは、波の周期的な動きに伴って稼働し、その力を増幅して電力に

変換します。コルパワー・オーシャン社の設立者で心臓専門医であるスティグ・ランドベック氏は、

人間の心臓が脈を打つ動きにヒントを得て、この潮力コンバータの基本的なコンセプトを開発しま

した。心臓は膨張することで圧を蓄えた後に収縮し、また元に戻る動きを繰り返します。同様に、

同社の潮力コンバータもブイが波で持ち上げられた後に空圧システムのようなものでブイを引き

下ろして電力を得る構造です。

 

この構造によって、より小さなサイズでより大きな発電量をもつコンバータが実現できました。直径

8Mのブイであれば、およそ250キロワットの発電量が見込まれています。これは200世帯分の電力

消費を賄うのに十分な電力量です。

「潮力というもののポテンシャルを考えれば、潮力発電は地球全体の電力消費量のうち10~20%は

賄えます。」コルパワー・オーシャン社CEO、パトリック・メラー氏は大きな可能性を秘める潮力

発電を、このように説明してくれました。「潮力発電は、再生可能エネルギーの中でも最大のポテン

シャルをもっています。そのエネルギー効率は風力の5倍、そして太陽光の10倍を超えます。潮力は、

風力や太陽光よりも安定しており、先の動きが予測しやすいエネルギ ーソースでもあります。2~3

日後に海面の波がどういう状態になるか、誰でも簡単に予測できるでしょう?」

 

現在同社の潮力コンバータは、2017内に開始予定の実機を使った試験に備え、シミュレーション

テストを行っています。至上命題はブイの小型軽量化と強度耐久性の向上を両立させることです。

この解決のため、同社はありとあらゆるボルト締結部材をテストし、ブイ内部のメインフレ ームの

締結部材として選ばれたのは、スーパーボルト マルチ・ジャックボルトテンショナーでした。

スーパーボルトはナットボディ周囲の各ジャックボルトを締め込むことで大きなボルトを締結できる

ため、作業はトルクレンチ1本で、非常に小さなトルクで完了できます。また、この潮力コンバータを

20年間の使用に耐えられる構造にするため、スーパーボルトがもつ締結精度と軸力を保持する信頼性

も評価点となりました。そしてブイの基礎部分では、長期間に及ぶ可動の中で、波を繰り返し受けて

も確実に軸力を維持するため、ノルトロックワッシャーが使用されることになりました。

【鉄道事例】地下鉄軌道道床の特殊ボルト固定

24 5月 2017
comment

テキスト: Linda Karlsson

写真: VAG/ Peter Roggenthin, 123rf

地下鉄インフラの改修工事を数週間以内の工期で、しかも遅延や振替輸送による
混乱を伴わずに行うなどということは、以前なら考えられないことでした。
その革命的なコンクリート用ボルトがニュルンベルクで開発されるまでは。

トンネルの先に射した
未来からの光

※本記事は、Boltedマガジン2017年第1号に掲載されたものです

 

ドイツ国内には鉄道会社が3社あり、そのうち2社は運転士のいない自動運転の鉄道となっています。

中でもドイツ南部、バイエルン州ニュルンベルクの地下鉄はドイツ国内唯一の地下鉄であり、欧州

でも最先端のインフラ設備をもっています。年間1億人以上の乗客を乗せ、1日に地球2周分の距離を

走るこのニュルンベルク地下鉄は、この街に暮らす人々の誇りとなっています。

鉄道線路と路盤の間には、道床(どうしょう)と呼ばれる列車運行の荷重を分散させる役目を果たす

層がありますが、その道床が40年に渡って使われ続けると、当然のことながら乗客の安全を確保する

ための補修工事が必要となって来ます。ニュルンベルク地下鉄では線路下に敷設されたコンクリート

製の縦枕木が、あちこちで経年劣化を起こしていたのです。

 

ニュルンベルク地下鉄の保守保全を担当するVAG社にとって、この地下鉄道床の補修工事は腰が

引けてしまうような恐ろしい工事でした。ドイツの鉄道会社は、このようなコンクリート製の縦枕木

の交換工事を行う際には、数週間に渡って工事区間の列車運行をストップするのが通例です。高圧の

刃でコンクリートを裁断するウォータージェットを用いて縦枕木を除去して行くのですが、この作業

は非常に時間がかかります。その上、地下鉄トンネル内には無数の高圧線が走っているため、これは

極めて危険な工事でもあります。工事のために長期間トンネルを閉鎖する工事費や機会損失による

コストは甚大で、ダイヤの乱れは乗客にも大きくストレスを与えてしまいます。

 

しかし、救いの手は差し伸べられました。VAG社が工事計画を練り始めて間もなく、一つの革新的な

ソリューションが彼らの目に留まったのです。ニュルンベルクの地元企業である木工用ねじや

コンクリート用ボルトのメーカーであるTOGEデュベル社が、既存のコンクリート製橋梁全体の

耐久性を向上させる新たなコンセプトの製品で、鉄道イノベーション賞を受賞したのです。VAG社

幹部の面々は、TOGE社の公開プレゼンテーションに大きく感銘を受け、すぐにこの技術を地下鉄

道床に応用することを考えました。現在、この工事はベーレンシャンツェ駅・ゴステンホーフ駅・

マクシミリアンストラッセ駅の最初の3駅区間で実施されており、2017年内には、1日に98,000人の

乗降客数を誇るニュルンベルク地下鉄第二の駅であるプレル駅でも着工される計画となっています。

この工事は道床を完全に入れ替えてしまう代わりに、長さ36センチ、重量1キロのコンクリート用

ボルトが道床全体の耐用年数を延ばすべく、列車の荷重を受け止める部材として使用されました。

そのボルトは特許を取得した特殊なねじ山を備えており、コンクリートにねじ込まれると、穴の壁面

にねじ山が切れ込んで行く構造になっています。ボルトに発生した締結力は、この切れ込んだねじ山

から基礎に伝わってコンクリートを強力に固定するという仕組みです。

TOGE社のテクニカルダイレクターであり、このボルトの開発者の一人、ヴァルデマー・グンケル氏

は、このプロジェクトがいかに有効なものかを以下のように解説してくれました。

「列車の運行停止期間を設けることなくコンクリート製の縦枕木を全て撤去し、新しいものと入れ

替えるという計画は、現実的ではありませんでした。しかし、ここニュルンベルクで行われた工事で

は、我々のボルトは夜11時から翌4時までの間に行われ、始発までには全てが常と同じ状態へと復旧

することができました。」

 

この作業時間中に列車運行をストップしなければならないレールはたった1本のみで、それも単線区間

を設けて列車を逃がしてやることで対応できました。その間に経年劣化を起こして脆くなったコンク

リートの縦枕木を裁断し、新たなものと入れ替える作業を行いました。結果として、全てのコンクリ

ート製縦枕木は無事、地面に固定されました。このボルトはドリルのようにコンクリートにねじ

込まれる必要があるため、正確に垂直方向に傾かないよう挿し込む必要があります。だからこそ、

今回のボルトにはノルトロックXシリーズワッシャーが採用されました。Xシリーズの皿ばね形状は、

通常のノルトロックワッシャー同様、ウェッジロッキング機構によって振動に起因する回転緩みを

防止するだけでなく、ボルトの傾きも防ぎます。

 


 

FACTS: ノルトロックのソリューション

  • 顧客: TOGEデュベル社
  • エンドユーザー:VAG社(VERKEHRS-AKTIENGESELLSCHAFT NÜRNBERG/鉄道保 守会社)
  • 場所:ドイツ・ニュルンベルク
  • プロジェクト:地下鉄線路下の道床部リノベーション工事(列車運行不干渉にて実施)
  • ソリューション:特許取得済みの特殊なねじ山を備えたコンクリート用ボルトにて 既存強化コンクリートを補強
  • ノルトロック製品:複合型ウェッジロックワッシャー「ノルトロックXシリーズ」幅広タイプ(NLX24sp)

 

得られた成果:

  • 多様な使用環境下での信頼性
  • 列車運行による変動荷重下での安全性
  • 問題発生時に迅速対応を可能とする強固なパートナーシップ

ボルト締結の第一人者が語る理想の締結

10 5月 2017
comment

テキスト: Keisuke Okada

本誌BOLTEDマガジンは、日本のボルト締結の第一人者である工学博士、酒井智次氏にインタビューを行う貴重な機会を得た。酒井氏の著書「増補 ねじ締結概論(養賢堂)」はボルト締結のバイブルとして、その発刊当初から高く評価され、賞賛を集めている。

※本記事は、Boltedマガジン2017年第1号に掲載されたものです

「ねじ締結概論」でも触れられている、酒井先生の考える理 想の締結とはどのようなものでしょうか?
「一口で言ってしまうと、特殊なものでなく広く普及した汎用のねじ部品を用いること。そして、これが問題なのですが、あらゆる不具合を起こさない、そういうねじ締結設計を行うことです。たった一つの不具合でも起こってしまえば、それで全てダメになる。だから、あらゆることに目を配っていなければいけないし、全てにおいて不具合を出さない、というのが理想です。「評価漏れがない」というのが、私が最も重要視するポイントです。」

ボルト締結体にとって、潤滑油の使用はメリットになりますか?
そうです。摩擦係数を小さくするということは、被締結体同士が滑りを起こさないという前提の下で、あらゆる面において良いことです。しかし大前提として、緩みというものは被締結体同士がある大きさ以上の滑りを繰り返した場合には「緩む環境」にあるから、摩擦係数が小さければ緩みやすいし、摩擦係数が大きければ緩みにくい。

じゃあ、摩擦係数が小さいとすべて緩むのかと言われると、被締結体同士が滑っていない場合は「緩む環境」にないですから、この場合は摩擦係数がいくら小さくても緩みやすいということはありません。

滑りの原因となる外力について、せん断方向、軸方向、そしてねじれという3つがありますが、その辺りの お考えはいかがでしょうか?
外力がせん断方向であれば滑り、外力が軸方向であれば被締結材が離れてしまう遊離という現象が起こってしまいますね。そういう状況では摩擦係数が小さいほど、明らかに緩みやすい。ねじれの場合は、座面の摩擦係数がこの範囲に入った時に緩んでしまうというものがあるんですが、これは複雑な相関関係があります ので摩擦係数の大小だけで一概には言え ません。

その滑りに関して、私の「ねじ締結概論」には古い考え方で書かれています。私の本では「マクロ滑り」という座面のところで被締結体が滑ることを言っています。被締結体がこれだけ滑ると、座面にも滑りが出てしまうという被締結体の座面に滑りを許さない限界滑り量という考え方なんですが、これは目視で明らかに確認できる滑りです。0.1mmあれば目で見てわかりますか ら。ところが 1988年くらいから限界滑り量に達していなくても、目に見えないような

小さな滑りが実はじわじわと出ていて、緩み方向に回ったかどうかも目視できない程度の微小な回転を起こして、軸力が徐々になくなることがあるというのがわかって来た。その現象は「マイクロスリップ」ないしは「微小滑り」と呼ばれています。微小滑りからの緩み、その発端になったのが1988年くらいに精密工学会誌に載った論文でした。

例えば、被締結体が接触しているとします。その接合面のこの地点でどれだけ滑りが起こっているか、また別の地点でどれだけ滑りが起こっているか、従来の実験では不可能ですが、これが有限要素法(FEM)というものであれば、全部計算できるんです。その有限要素法が2000年くらいから、ねじの分野にも適用されるようになって、それを用いた論文もたくさん出て来ました。今やねじの研究は 殆ど有限要素法です。2006年に東大の泉聡志先生が書かれた論文を見ると、マクロスリップ(目視できる明白な滑り)ではなく、マイクロスリップ(目に見えない微小滑り)が起こっていても、少しずつ緩み回転をし始めていると、そういう結果が出てるんですね。私も初めてそれを読んだ時は非常にシ ョックでした。

その泉先生の論文を見ると、マイクロスリ ップと言われる微小滑りでも、繰り返されると微小な緩み回転、例えば1000回で1度、1回あたり1/1000度ですが、そういう微小な緩み回転が起こっていると。1/1000度なんて肉眼ではとても観測できません。しかし 有限要素法であれば、完璧に出るんですね。有限要素法で見ると、実は微小滑りでも緩み回転は起こっているという論文が出て来た。こりゃ参ったな!と思いましたよ(笑)。

私は微小滑りがフレッティング摩耗にはつながると勿論思ってたんですが、まさか回転緩みの原因になるとは、当時の実験では検証のしようがなかったので結果として見逃していました。新しい有限要素法という、目に見えないものまでミクロン単位で計算できるものが開発されて、驚きましたね。有限要素法はシミュレーションなので実証するのは大変ですが、ここのところは私も最近考え方を変えなきゃいかんなと思っているところですね。

Facts: 微小滑り
被締結材間で発生する肉眼では確認できない微小な滑り。徐々に軸力損失が発生し、最終的には目に見える回転緩みに発展する。同様に、金属材料のなじみやリラクゼーション等の非回転緩みによっても軸力損失は発生する。

ノルトロックのXシリーズワッシャーは、世界で唯一、回転緩みと非回転緩みを同時に防止できる製品であり、通常のノルトロックワッシャ ー同様に回転緩みを防止しながら独自の皿ばね形状により、非回転緩みをも同時に防止する複合型ウェッジロッキング機構を備えている。

Facts: 酒井 智次先生

  • 1941年 ‒ 愛知県岡崎市生まれ
  • 1979年 ‒ トヨタ自動車勤務時に名古屋大学より工学博士の学位を授与され、主として各種自動車部品の強度・信頼性の試験・研究・開発に従事
  • 2001年 ‒ トヨタテクノサービスへ移籍。ねじに関する教育と技術相談に従事
  • 2007年 ‒同社を定年退職し、酒井ねじ締結相談室を開設。現在もねじ締結に関する教育と技術相談を続ける

【採用事例】KTM製バイク(全モデル)

26 4月 2017
comment

テキスト: Linda Karlsson

写真: KTM

※本記事は、Boltedマガジン2017年第1号に掲載されたものです

  • 顧客: 製品モデル数: KTM・スポーツモーターサイクル社
  • 生産台数: 最上位モデル: 年間およそ160,000台
  • 獲得世界タイトル数: 270
  • 企業規模:従業員数2,900人、年商10億ユーロ(1,200億円強)
  • 最上位モデル:KTM 1290 SUPERDUKE R『ザ・ビースト』
    (177馬力・排気量1,301CC、最大トルク144NM、車体重量189KG)
  • 採用製品:ノルトロックワッシャーM6・M8および特注品
  • 製品モデル数:45モデル

 

世界規模のバイクレースを観ると、並み居るトップメーカーのバイクの中に、必ずヨーロッパ最大の

バイクメーカーであるKTM製のオレンジ色のバイクがあるはずです。モータースポーツに熱狂的な

イタリアと、研究開発の先進国であるドイツの両国にほど近い、オーストリアのマティホーフェンに

本社を置くKTM社は、両国からの影響を色濃く受けながら、同社のスローガンである

「ネバーギブアップ」の精神をそこに融合させて来ました。

 

ある年KTMは、ダカールラリーの完走を果たせず、2001年から続くダカールラリーの10大会連続

走破に失敗してしまいます。まさしく逆境の時です。KTMはギアシフトレバーの固定に、

クランピングの代わりにボルト留めを採用している唯一のメーカーであり、ボルト留めを採用する

ことでメンテナンスを容易にしています。しかし、円錐状のギアシフトレバーとシフターシャフトを

固定するボルト締結部は、ノルトロック採用以前のモデルでは強度面での弱点となっていました。

以前に採用されていたヘビ ーワッシャーと呼ばれる重量のあるワッシャーでは、ライダーが

ジャンプ後に着地する際、その足を支えるギアシフトレバー部の荷重に耐えられず、緩みが発生して

いたのです。

 

そこでノルトロックワッシャーの採用が検討されましたが、一つ問題がありました。標準品のノルト

ロックワッシャーでは外径サイズと厚みが締結部の構成に合わなかったのです。この問題を解決

すべく、ノルトロックは幅広タイプ・M6サイズのワッシャー外径を13.5mmから16.6mmにカスタ

マイズし、確実にウェッジロッキングが機能するか検証試験を行う等の技術的ハードルを全て

クリアし、対応することができました。以降、それから2年が経った現在も、KTM製バイクの

ギアシフトレバーは、ただの一度も締結部の不具合を起こすことなく世界中を走り続けています。

【採用事例】極度の振動環境における緩み防止

23 3月 2017
comment

テキスト: Alastair Macduff

写真: Gyro-Trac

持続可能な伐採・整地を実現する
地球にやさしいテクノロジー

 

※本記事は、Boltedマガジン2017年第1号に掲載されたものです

  • 顧客:GYRO-TRAC社
  • 市場シェア:マルチング機市場で北米大陸の60%
  • 工場所在地:カナダ ケベック州
  • 採用製品:ノルトロックワッシャー NL3/8″、NL 20
  • 本社所在地:米国 サウスカロライナ州
  • アプリケーション:マルチング機およびバイオ動力結束機

 

土地の開発・整地における持続可能性がいかに大切なものであるか。それは北米GYRO-TRAC社の

製品ラインナップを見れば一目瞭然です。21年に及ぶマルチング機製造の実績を生かし、同社は今、

バイオ燃料で稼働する干し草等を束ねる結束機の製造にも力を入れています。この結束機があれば、

収穫物や干し草の梱包・輸送・保管作業に要する時間は飛躍的に短縮できます。

 

マルチング機で不要な樹木を破砕し、整地を行うと、その土壌には樹木の栄養分が還元されると共に、

土壌の浸食や汚染物質の流出も起こりません。尚且つマルチング機は、樹木の根には何らのダメージ

を与えることなく、地面におがくずの覆いを作る環境にやさしいテクノロジーなのです。
ノルトロックは15年間、GYRO-TRAC社に高品質なノルトロックワッシャーを供給し続けて来ました。

同社のマルチング機におけるノルトロックワッシャーの役割は、ボルト締結を確実に固定し続ける

ことを通して、マルチング機のバランスを保ち、切削刃の余分な摩耗を低減し、刃の部品寿命を

延ばすことです。

また、ノルトロックワッシャーは同社のバイオ動力結束機においても重要な役割を担っています。

同社のバイオ燃料エンジンは、堆肥を生成せず、燃焼も必要としない方式でバイオマスを圧縮し、

稼働します。このことで、同社のバイオ動力結束機のユーザーは、1トン単位で干し草等の束を作って

保管することができる上、廃棄物の運搬や処理に係る余分なコストをゼロにすることができるのです。

こうした一連のサイクルが全て、持続可能な土地利用を促進するものです。GYRO-TRAC社の

オーナー、ダニエル・ゴードロウ氏はノルトロックの信頼性をこのように評してくれました。

「切削刃は、当社のマルチング機の命です。ノルトロックを採用して以来、当社は刃に問題を抱えた

ことはなく、当社の製品にとって極めて重要で信頼できるパーツとなってくれています。」

 

BOLTEDマガジン最新号!

ノルトロックグループがお届けする「BOLTEDマガジン」2017年第1号が、今月20日週にはお手元に

到着いたします。今号もいつものように、皆さまをボルト締結の世界へとお連れいたします!

 

本号では「最善の締結方法とは何か」というテーマを掘り下げ、英国のボルト締結に関する国際

コンサルティングファーム「ASSET55」のテクニカルダイレクターをゲストに迎えて考えを巡らせ

て参ります。また、ノルトロック製品の採用事例紹介でも、各お客様から素晴らしいお話を伺う

ことができました。ニュルンベルク地下鉄の道床リノベーション工事の記事では、これまでは考え

られなかった画期的な工法で、驚くほどの工期短縮と設備強化を成し遂げ、欧州最先端の地下鉄

システムへと変貌を遂げたバックストーリーがお楽しみいただけます。また、環境に配慮した

土地開発・整地を行うマルチング機の激しい振動から刃を守るノルトロックワッシャーの事例、

世界トップクラスのバイクメーカー、KTM社のすべてのバイクにノルトロックが採用された

お話、そして地球表面の7割を覆う海の力を利用した潮力発電のお話など、読み応えのある一冊に

仕上げることができました。

 

同時に、本号からはスペイン語版が新たに発行されることとなり、今やBOLTEDマガジンは全世界で

9つの言語でお届けする雑誌となりました。私たちは、日本語の他にも英語、ドイツ語、フランス語、

スウェーデン語、フィンランド語、中国語、韓国語、そしてスペイン語で世界中のお客様に雑誌を

お届けできることを誇りに思い、普段支えて下さるお客様に深くお礼を申し上げます。

BOLTEDマガジンの無料購読は、下記「SUBSCRIBE」ボタンよりご登録ください!