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【技術記事】鉄製ボルトにSUSのワッシャー?

3 10月 2017
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テキスト: アンダース・ブロムクヴィスト

正しい材料の組合せって?

※本記事はBOLTEDマガジン 2017年第2号に掲載されたものです

 

Q: ステンレスのノルトロックワッシャーを鉄(鋼)のボルトに使用できますか?

A: イエス。ねじのピッチにおいて、ステンレス製ボルトと鉄(鋼)製ボルトに違いは無いので

「ノルトロックの機能上は」使用できます。ですが、最善の方法は全てのパーツを同じ材質で統一

して締結することです。なぜなら、もし、ステンレス製のノルトロックワッシャーを強度区分 10.9

や 12.9 といった鉄製の高強度ボルトに使用した場合、強度の違いによってワッシャーが変形して

しまう恐れがあります。ステンレス製ワッシャーは表面層だけを硬化させており、高強度の鉄製

ボルトを高軸力で締結すると、ワッシャー内部の比較的軟らかい部分が塑性変形を起こす可能性が

あるのです。ノルトロックステンレス製ワッシャーの機械的性質として、鉄製の強度区分 8.8 相当の

強度となるため、強度区分8.8 かそれ以下の鉄製ボルトには、ノルトロックステンレス製ワッシャー

は問題なくご使用いただけるでしょう。

 

もう一つ、忘れてはいけないことがあります。ノルトロックステンレス製ワッシャーと鉄製ボルトの

組合せを設計する場合、特に「ガルバニック腐食」と呼ばれる異種金属間の電位差による腐食

(通称:電食)に配慮しなければなりません。ガルバニック腐食は、異なる金属材料が水を含めた

通電性のある液体中で接すると発生し、金属を劇的に劣化させてしまいます。ガルバニック腐食が

起こると、一方の金属はアノード電極(電池で言うプラス極)となって腐食スピードが加速され、

他方はカソード電極(電池で言うマイナス極)となり通常より腐食スピードは遅くなります。ノルト

ロック鉄製ワッシャーには、この原理を応用したデルタプロテクト(亜鉛フレークコーティング)が

施されています。

 

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【採用事例】高速道路トンネル内CCTVカメラ

23 8月 2017
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テキスト: アラステア・マクダフ

写真: Akkadia, 06photo

その先のセキュリティを見据えて

※本記事は、Boltedマガジン2017年第1号に掲載されたものです

[チャレンジ]
オランダの企業アッカディア社は、厳しい環境下に設置されるCCTVと呼ばれるセキュリティカメラ

を製造しているメーカーです。同社のカメラは砂漠地帯や洋上施設、果ては北極南極のような極地

まで地球上のあらゆる場所に設置されています。

2010年、アッカディア社はオランダ国土交通環境省と、オランダ全土のトンネルにCCTVカメラを

設置する契約を締結しました。トンネル内のカメラには、絶え間なく走り去る車両が起こす大きな

風圧に恒常的に晒されるため特に高い耐久性が求められます。一般的なカメラでは1年半ももたない

と言われています。

 

[ソリュー ション]
アッカディア社は、トンネル内の環境下でも10年間の使用に耐えられる耐振動性の高いステンレス製

の特殊なカメラを開発し、PTZと名付けました。このような頑強な機械を製造・維持するためには、

極めて信頼性の高いボルト締結が欠かせません。オランダ国土交通環境省は当初、公共工事で慣例と

なっていたロックナットを使用するようアッカディア社に迫っていましたが、同社はPTZが故障を

起こすことなく長期間、トンネル内をモニタリングできるものとするため、この要求を断りました。

アッカディア社は既にノルトロックとパートナーシップを築いており、CCTVシステムにも採用して

いました。同社はドイツの製品安全試験を行う第三者機関「テュフ(TÜV)」のテストレポートを

含めた信頼できる客観的なエビデンスを揃え、国土交通環境省を納得させました。PTZトンネル

カメラは鉄製とステンレス製のM6、そしてM8サイズのノルトロックワッシャーを内部構造で

採用し、M10サイズのステンレスワッシャーを土台部分に採用しています。

 

[結果]
アッカディア社のCCTVでは、カメラ本体から土台に至るまで、全ての可動部と内部構造のボルト

締結にノルトロックワッシャーが採用されています。

同社がトンネルカメラを設置して以来6年間、トラブルはただの1件も報告されていません。アッカ

ディア社は現在、およそ800種のCCTVでノルトロック製品を採用しています。現在同社は、アムス

テルダム環状線、そしてベルギー国境近くを走るアーシュトリヒト線という2件のオランダ国内の

大規模プロジェクトに400台以上のPTZを納入することが決定しています。

アッカディア社成功の背景には、自社製品に関わるトータルコストを考慮した先進的なサービス

コンセプトがあります。長期的視野に立って見れば、オランダ国土交通環境省は、故障したカメラの

修繕やメンテナンスに係るコストを大幅に削減したことになります。ランニングコストも含め、製品

納入先のエンドユーザーが将来支払って行くコストを、エンドユーザー以上にトータルに考慮し、

そのコンセプトを製品に反映させることで、真に高品質なカメラを提供しているのです。

世界中の鉄道を支えるノルトロック

どれだけ過酷な振動でも
物理的に緩みを許さない唯一の製品

※本記事は、Boltedマガジン2017年第1号に掲載されたものです

 

20数年前に車両に初めて採用されたノルトロックのウェッジロックワッシャーは、世界中の鉄道業界

において、台車・連結器・ブレーキシステム・艤装・保線・枕木等ありとあらゆるボルト締結で使用

されています。

それは、ノルトロックワッシャーが列車運行による過酷な振動環境下でもボルト・ナットの締結力を

確実に保持できることが、その実績によって証明されているからです。例えば、絶えず列車の大きな

荷重と風雨風雪に晒され続ける線路上の分岐器は高度で複雑な構造をもっていますが、最小限の

メンテナンスで最大限長期間に渡って使用できるものでなければな りません。

 

ノルトロックSC(Steel Construction)ワッシャーは、鉄道会社が保全作業による列車遅延や運休で

生じる機会損失を避けるために使用されています。経年劣化による損傷が激しくなった橋梁の補修・

架替工事を行う際、現場に仮設橋梁を建設して列車運行を確保しますが、この鉄骨製の仮設橋梁には100%確実 なボルト締結が不可欠です。従来であれば、このようなボルト 締結は巨大な外力に負け

ないよう相当に大きな軸力を発生させる必要がありますが、ノルトロックワッシャーを使用すること

でボルトや相手材の耐力目一杯の軸力を発生させる必要がなくなる場合もあります。

 

また、架線柱や信号機柱も、列車の通過による風圧や振動に耐えなければなりません。軌道上の支柱

本数は当然ながら 非常に多く、信頼性の高いボルト締結によってメンテナンス回数やコストを最小限

に抑えることは極めて重要です。

そしてノルトロックXシリーズワッシャーは、その形状によ って戻り回転を起こす回転緩みだけ

でなく、相手材のなじみや塑性変形による回転を伴わない非回転緩みにも同時に対応する唯一の製品

です。なじみの影響が大きい締結長さの短いボルトや、樹脂等の非金属やアルミ等の軟金属との締結

でも、ボルト締結の安全性を更に一段上のレベルへと高めることができます。

 

Xシリーズワッシャーの直近の事例として、線路沿いの防音 壁が挙げられます。2030年までには

ドイツ国内だけでも、列車通過による過酷な振動や風圧に晒される防音壁3,000kmに及んで

Xシリーズワッシャーが取り付けられる予定です。コンクリ ート用ボルトとXシリーズワッシャーの

組み合わせは、元々は防音壁を設置する仕様にはなっていなかった既設橋梁にも、防音壁の建設を

可能にしています。

【採用事例】ラジコン飛行機エンジン部の固定

29 6月 2017
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テキスト: チャド・ヘンダーソン

※本記事は、Boltedマガジン2017年第1号に掲載されたものです

マレーシアのサラワク北東にあるミリという沿岸部の町で空を見上げると、ノルトロックワッシャー

がラジコン飛行機に乗 って空を飛んでいる姿が見られるかも知れません。この個人向けラジコン飛行

機は、ビョンド・ホライゾン社によって販売されているものですが、同社はドローンを使って企業

向けに写真や動画の空撮を行っている会社でもあります。

「ドローンと違い、当社のラジコン飛行機はガソリンエンジンを積んでいます。」とビョンド・

ホライゾン社のファズリ氏は自社製品を解説してくれました。「ガソリンエンジンは振動が激しく、

トラブルが付き物です。フレームが木製で、エンジンとその周辺部は鉄製なのですが、それらを締結

するボルトが、たった4~5回のフライトで緩んでしまうんです。」

 

ファズリ氏は同社のラジコン飛行機は構造上、エンジン部付近を修理するのがとても難しく、その

ためボルトの緩みは大変な問題だったのだと言います。しかし、ファズリ氏の友人にノルトロックの

販売を行うマユラ・エンジニアリングに勤務する方がおり、ファズリ氏に奨めてくれたのだそうです。

「試しに1箱買ってみようかという気持ちで頼んだんですが、今では飛行機を組み立てる時に私の方

が自社のお客様全員に奨めていますよ。」とファズリ氏は笑います。「ノルトロックワッシャーを

使えば増し締めをする必要が全くなくなり、エンジンもずっと元の場所にキープされます。もし

ボルトが外れて飛行機から鉄製のエンジンが落っこちて来たりしたら、それはもう大問題ですから

ね。」

ファズリ氏はラジコン飛行機を販売しているだけでなく、彼自身もラジコン飛行機の愛好家です。

「1997年からやってます。趣味でね。面白いですよ。週末にのんびりとラジコン飛行機を飛ばして

いると、まるで本物の飛行機に乗って空を飛んでいるような、何とも言えない良い気分になるんです。

あなたも1台、いかがですか?」

【電力事例】:潮力コンバータフレームの締結

31 5月 2017
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テキスト: Nic Townsend

コルパワー・オーシャン社が挑戦する潮力発電

波の動きを電力に変えて

※本記事は、Boltedマガジン2017年第1号に掲載されたものです

 

次世代エネルギー。地球の表面の70%が海で覆われていることを考えれば、潮力は巨大な可能性を

秘めた未開発のエネルギーソースだと言えます。問題は、殆どの潮力コンバータがどうしようもない

程大きく高価で、実用化の目途が立っていないことです。しかしスウェーデンのコルパワー・オー

シャン社なら、この問題を解決できるかも知れません。

同社のコンパクトな潮力コンバータは、波の周期的な動きに伴って稼働し、その力を増幅して電力に

変換します。コルパワー・オーシャン社の設立者で心臓専門医であるスティグ・ランドベック氏は、

人間の心臓が脈を打つ動きにヒントを得て、この潮力コンバータの基本的なコンセプトを開発しま

した。心臓は膨張することで圧を蓄えた後に収縮し、また元に戻る動きを繰り返します。同様に、

同社の潮力コンバータもブイが波で持ち上げられた後に空圧システムのようなものでブイを引き

下ろして電力を得る構造です。

 

この構造によって、より小さなサイズでより大きな発電量をもつコンバータが実現できました。直径

8Mのブイであれば、およそ250キロワットの発電量が見込まれています。これは200世帯分の電力

消費を賄うのに十分な電力量です。

「潮力というもののポテンシャルを考えれば、潮力発電は地球全体の電力消費量のうち10~20%は

賄えます。」コルパワー・オーシャン社CEO、パトリック・メラー氏は大きな可能性を秘める潮力

発電を、このように説明してくれました。「潮力発電は、再生可能エネルギーの中でも最大のポテン

シャルをもっています。そのエネルギー効率は風力の5倍、そして太陽光の10倍を超えます。潮力は、

風力や太陽光よりも安定しており、先の動きが予測しやすいエネルギ ーソースでもあります。2~3

日後に海面の波がどういう状態になるか、誰でも簡単に予測できるでしょう?」

 

現在同社の潮力コンバータは、2017内に開始予定の実機を使った試験に備え、シミュレーション

テストを行っています。至上命題はブイの小型軽量化と強度耐久性の向上を両立させることです。

この解決のため、同社はありとあらゆるボルト締結部材をテストし、ブイ内部のメインフレ ームの

締結部材として選ばれたのは、スーパーボルト マルチ・ジャックボルトテンショナーでした。

スーパーボルトはナットボディ周囲の各ジャックボルトを締め込むことで大きなボルトを締結できる

ため、作業はトルクレンチ1本で、非常に小さなトルクで完了できます。また、この潮力コンバータを

20年間の使用に耐えられる構造にするため、スーパーボルトがもつ締結精度と軸力を保持する信頼性

も評価点となりました。そしてブイの基礎部分では、長期間に及ぶ可動の中で、波を繰り返し受けて

も確実に軸力を維持するため、ノルトロックワッシャーが使用されることになりました。

【鉄道事例】地下鉄軌道道床の特殊ボルト固定

24 5月 2017
comment

テキスト: Linda Karlsson

写真: VAG/ Peter Roggenthin, 123rf

地下鉄インフラの改修工事を数週間以内の工期で、しかも遅延や振替輸送による
混乱を伴わずに行うなどということは、以前なら考えられないことでした。
その革命的なコンクリート用ボルトがニュルンベルクで開発されるまでは。

トンネルの先に射した
未来からの光

※本記事は、Boltedマガジン2017年第1号に掲載されたものです

 

ドイツ国内には鉄道会社が3社あり、そのうち2社は運転士のいない自動運転の鉄道となっています。

中でもドイツ南部、バイエルン州ニュルンベルクの地下鉄はドイツ国内唯一の地下鉄であり、欧州

でも最先端のインフラ設備をもっています。年間1億人以上の乗客を乗せ、1日に地球2周分の距離を

走るこのニュルンベルク地下鉄は、この街に暮らす人々の誇りとなっています。

鉄道線路と路盤の間には、道床(どうしょう)と呼ばれる列車運行の荷重を分散させる役目を果たす

層がありますが、その道床が40年に渡って使われ続けると、当然のことながら乗客の安全を確保する

ための補修工事が必要となって来ます。ニュルンベルク地下鉄では線路下に敷設されたコンクリート

製の縦枕木が、あちこちで経年劣化を起こしていたのです。

 

ニュルンベルク地下鉄の保守保全を担当するVAG社にとって、この地下鉄道床の補修工事は腰が

引けてしまうような恐ろしい工事でした。ドイツの鉄道会社は、このようなコンクリート製の縦枕木

の交換工事を行う際には、数週間に渡って工事区間の列車運行をストップするのが通例です。高圧の

刃でコンクリートを裁断するウォータージェットを用いて縦枕木を除去して行くのですが、この作業

は非常に時間がかかります。その上、地下鉄トンネル内には無数の高圧線が走っているため、これは

極めて危険な工事でもあります。工事のために長期間トンネルを閉鎖する工事費や機会損失による

コストは甚大で、ダイヤの乱れは乗客にも大きくストレスを与えてしまいます。

 

しかし、救いの手は差し伸べられました。VAG社が工事計画を練り始めて間もなく、一つの革新的な

ソリューションが彼らの目に留まったのです。ニュルンベルクの地元企業である木工用ねじや

コンクリート用ボルトのメーカーであるTOGEデュベル社が、既存のコンクリート製橋梁全体の

耐久性を向上させる新たなコンセプトの製品で、鉄道イノベーション賞を受賞したのです。VAG社

幹部の面々は、TOGE社の公開プレゼンテーションに大きく感銘を受け、すぐにこの技術を地下鉄

道床に応用することを考えました。現在、この工事はベーレンシャンツェ駅・ゴステンホーフ駅・

マクシミリアンストラッセ駅の最初の3駅区間で実施されており、2017年内には、1日に98,000人の

乗降客数を誇るニュルンベルク地下鉄第二の駅であるプレル駅でも着工される計画となっています。

この工事は道床を完全に入れ替えてしまう代わりに、長さ36センチ、重量1キロのコンクリート用

ボルトが道床全体の耐用年数を延ばすべく、列車の荷重を受け止める部材として使用されました。

そのボルトは特許を取得した特殊なねじ山を備えており、コンクリートにねじ込まれると、穴の壁面

にねじ山が切れ込んで行く構造になっています。ボルトに発生した締結力は、この切れ込んだねじ山

から基礎に伝わってコンクリートを強力に固定するという仕組みです。

TOGE社のテクニカルダイレクターであり、このボルトの開発者の一人、ヴァルデマー・グンケル氏

は、このプロジェクトがいかに有効なものかを以下のように解説してくれました。

「列車の運行停止期間を設けることなくコンクリート製の縦枕木を全て撤去し、新しいものと入れ

替えるという計画は、現実的ではありませんでした。しかし、ここニュルンベルクで行われた工事で

は、我々のボルトは夜11時から翌4時までの間に行われ、始発までには全てが常と同じ状態へと復旧

することができました。」

 

この作業時間中に列車運行をストップしなければならないレールはたった1本のみで、それも単線区間

を設けて列車を逃がしてやることで対応できました。その間に経年劣化を起こして脆くなったコンク

リートの縦枕木を裁断し、新たなものと入れ替える作業を行いました。結果として、全てのコンクリ

ート製縦枕木は無事、地面に固定されました。このボルトはドリルのようにコンクリートにねじ

込まれる必要があるため、正確に垂直方向に傾かないよう挿し込む必要があります。だからこそ、

今回のボルトにはノルトロックXシリーズワッシャーが採用されました。Xシリーズの皿ばね形状は、

通常のノルトロックワッシャー同様、ウェッジロッキング機構によって振動に起因する回転緩みを

防止するだけでなく、ボルトの傾きも防ぎます。

 


 

FACTS: ノルトロックのソリューション

  • 顧客: TOGEデュベル社
  • エンドユーザー:VAG社(VERKEHRS-AKTIENGESELLSCHAFT NÜRNBERG/鉄道保 守会社)
  • 場所:ドイツ・ニュルンベルク
  • プロジェクト:地下鉄線路下の道床部リノベーション工事(列車運行不干渉にて実施)
  • ソリューション:特許取得済みの特殊なねじ山を備えたコンクリート用ボルトにて 既存強化コンクリートを補強
  • ノルトロック製品:複合型ウェッジロックワッシャー「ノルトロックXシリーズ」幅広タイプ(NLX24sp)

 

得られた成果:

  • 多様な使用環境下での信頼性
  • 列車運行による変動荷重下での安全性
  • 問題発生時に迅速対応を可能とする強固なパートナーシップ

【採用事例】KTM製バイク(全モデル)

26 4月 2017
comment

テキスト: Linda Karlsson

写真: KTM

※本記事は、Boltedマガジン2017年第1号に掲載されたものです

  • 顧客: 製品モデル数: KTM・スポーツモーターサイクル社
  • 生産台数: 最上位モデル: 年間およそ160,000台
  • 獲得世界タイトル数: 270
  • 企業規模:従業員数2,900人、年商10億ユーロ(1,200億円強)
  • 最上位モデル:KTM 1290 SUPERDUKE R『ザ・ビースト』
    (177馬力・排気量1,301CC、最大トルク144NM、車体重量189KG)
  • 採用製品:ノルトロックワッシャーM6・M8および特注品
  • 製品モデル数:45モデル

 

世界規模のバイクレースを観ると、並み居るトップメーカーのバイクの中に、必ずヨーロッパ最大の

バイクメーカーであるKTM製のオレンジ色のバイクがあるはずです。モータースポーツに熱狂的な

イタリアと、研究開発の先進国であるドイツの両国にほど近い、オーストリアのマティホーフェンに

本社を置くKTM社は、両国からの影響を色濃く受けながら、同社のスローガンである

「ネバーギブアップ」の精神をそこに融合させて来ました。

 

ある年KTMは、ダカールラリーの完走を果たせず、2001年から続くダカールラリーの10大会連続

走破に失敗してしまいます。まさしく逆境の時です。KTMはギアシフトレバーの固定に、

クランピングの代わりにボルト留めを採用している唯一のメーカーであり、ボルト留めを採用する

ことでメンテナンスを容易にしています。しかし、円錐状のギアシフトレバーとシフターシャフトを

固定するボルト締結部は、ノルトロック採用以前のモデルでは強度面での弱点となっていました。

以前に採用されていたヘビ ーワッシャーと呼ばれる重量のあるワッシャーでは、ライダーが

ジャンプ後に着地する際、その足を支えるギアシフトレバー部の荷重に耐えられず、緩みが発生して

いたのです。

 

そこでノルトロックワッシャーの採用が検討されましたが、一つ問題がありました。標準品のノルト

ロックワッシャーでは外径サイズと厚みが締結部の構成に合わなかったのです。この問題を解決

すべく、ノルトロックは幅広タイプ・M6サイズのワッシャー外径を13.5mmから16.6mmにカスタ

マイズし、確実にウェッジロッキングが機能するか検証試験を行う等の技術的ハードルを全て

クリアし、対応することができました。以降、それから2年が経った現在も、KTM製バイクの

ギアシフトレバーは、ただの一度も締結部の不具合を起こすことなく世界中を走り続けています。

【動画】命を預かる仕事 ―アイルランド鉄道より

アイルランドの国鉄であるアイルランド鉄道では「安全」がすべて。

軸箱を締結するボルトが振動によって緩みを起こしているのを発見した時、長年ワイヤーロックで

ボルトを固定していた彼らは、輪軸で使用する全てのワイヤーロックを撤廃し、ノルトロック

ワッシャーを全面採用することを決めました。

 

アイルランド鉄道の保守で車輪・車軸を担当するコナー・ドイル氏は本動画の中で、

「ノルトロックを採用してから、ボルトが緩んだことはない。精神的にも安心できるよ」

とノルトロックについて思うところを語ってくれています。初めてノルトロックワッシャーを採用

してから2年の時が過ぎ、アイルランド鉄道は確実に安全性が向上したと言います。

ですが、ここにご紹介する動画は単なるノルトロックの紹介ムービーではありません。人の命を

預かる責任をその双肩に感じて懸命に働く、人目に触れない英雄の物語です。

 

Learn more: ノルトロックワッシャーとは
Learn more: ノルトロックグループの鉄道業界での取り組み
Watch now: ノルトロックワッシャー/ユンカー振動試験による他製品との機能比較