BOLTED

完璧なボルト締結を目指す

【採用事例】ハイパーループ・ポッド

実現に近付く 次世代交通システム

※本記事は、Boltedマガジン2018年第1号に掲載されたものです

 

次々と未来の交通輸送技術を生み出し続けるテスラ・モーターズとスペースXを率いるイーロン・

マスクは2015年、ハイパーループと呼ばれる次世代交通システムにおいて、鉄道の車両に当たる

「ポッド」のコンペティションを開催した。このコンペは、世界中の学生が設計したポッドの性能を

競うもので、理論上は空気抵抗がゼロの真空状態となったチューブ状の軌道内を浮上式のポッドが

ほぼ音速(時速1,200km)で走るという、マスクが提唱した夢の次世代交通システムで使用され、

世界中の主要都市間を結ぶネットワークが計画されている。

 

2017年に開催された大会では、ミュンヘン工科大学のWARR Hyperloopチームが見事勝者となり、

チタニウム製のトロフィーを掲げる栄誉を手に入れた。同チームは大会中、ハイパーループ・ポッド

の世界最速記録を塗り替えての優勝となったが、彼らのポッドを締結する各ボルトにもやはり、

ノルトロックワッシャーが使用されている。

 

30名から成るWARR Hyperloopチームは、CADでの構造デザインから調達、財務、マーケ

ティングまでいくつかのサブチームに分かれおり、様々な領域を担当している。CADデザインを

担当するサブチームのリーダーであるフロリアン・ヤンケ氏は、イーロン・マスクが掲げる超高速

次世代交通システム、特にミュンヘン-ベルリン間を片道僅か30分で行き来できるようにしてしまう

という点に殊更の感銘を受けたという。

「イーロン・マスクが“スペースX・コンペティション”の開催を発表した時、これはもうやるしか

ないと思いました。ハイパーループ・ポッドのコンペ本番では全てのステージで上手く行き、最高

速度にフォーカスした最終ステージでは、時速324kmの新記録を打ち立てることができたんです。」

とヤンケ氏は話してくれた。

 

WARR Hyperloopの軽量ポッドは、アメリカ・カリフォルニアのHyperloop Oneが500mの

チューブ内で達成した時速310kmという当時の最速記録を破る快挙を成し遂げた。ヤンケ氏はその

秘密をこう明かす。「1.2kmという比較的短いチューブ内でこれ程のスピードを出すと、当然もの

すごい加速度と振動が発生します。ボルトの締結力を保持することが不可欠だったからこそ、確実に

ボルトを固定してくれるノルトロックワッシャーを採用しました。完璧でしたよ。」

彼らは3度目のコンペティションとなる次の大会にも参加を表明しており、既に第1ラウンドを勝ち

抜いている。2018年のチームは何名かの新顔も迎えており、多くは各々の得意分野で研究開発に

勤しみ、数名が2017年大会で優勝したポッドを携えて、幾多の展示会に参加している。

 

WARR Hyperloopのメンバーたちはスポンサーとしての後援や各種のパーツを得るため、多くの

メーカーと密な関係を築いて来たが、中にはそれらの企業から採用のオファーを受けた者もいる。

彼らは今まさに、未来へ向けて飛び立とうとしている。

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