スーパーボルト マルチジャックボルト・テンショナー(MJT)

M100の大径ボルトでも
電動工具やトルクレンチ1本で

ノルトロックグループの一員であるスーパーボルト社は1974年、米国鉄鋼業界最大手、USスチール社より巨大なボルト締結の問題を克服する新製品の開発を委託されたことにより、その歴史が始まりました。人間の力では締め込めない大径ボルト締結に求められる巨大なトルクを、小さなジャックボルト1本1本に分散させるというアイデアはUSスチールで幅広く歓迎され、スーパーボルト社の礎となりました。

トルクレンチ1本で作業が完了するという特徴は、たった1人の作業者で締結が完了できることをも意味し、油圧工具が入らないような狭いスペースでも、高所作業でも、難なく締結が行えるというメリットも生み出しました。スーパーボルトは、ボルト・ナットを直接回して締め込むのではなく、小さなジャックボルトを締め込むことでボルトを引き伸ばす「テンショニング」という方式によって、かじりや焼き付きの問題をも克服することができたのです。工業製品メーカー様にとってのメリットは、エンドユーザー様への製品納入後のメンテナンスにも存在します。誰が作業をしても同じ軸力が確実に得られるスーパーボルトは、納入後のメンテナンス作業者の技量によって製品のパフォーマンスが左右されるという懸念も払拭することができるからです。

何の準備も必要なく、何の特殊な設備や大型工具を使用する必要もないため、ものの数分で巨大なボルトが締結できるという事実は、全ての人に大きな衝撃を与えて来たのです。

  • ①【専用高硬度ワッシャー】
    小さい分面圧が大きくなるジャックボルトの圧から相手材を保護すると同時に、その圧力を相手材に均一に伝達します。

    ②【ナットボディ】
    既設のナット(ボルト型テンショナーの場合はボルト)と入れ替える形で取付を行います。専用高硬度ワッシャーを挟んで着座させた後、各ジャックボルトを締め込んで行きます。

    ③【ジャックボルト】
    特殊な材料で製造されるジャックボルトは、大きな負荷に晒されても確実に締結力を保持します。トルクレンチ1本で締付・解除が行えるため、お客様の製品がエンドユーザー様に納入された後も、メンテナンスの懸念を最小限に低減することができます。

スーパーボルトとは

「スーパーボルト」あるいは「マルチジャックボルト・テンショナー(MJT)」は、従来の六角ナットやボルトの代わりに、そのまま入れ替えてご使用いただけます。スーパーボルト マルチジャックボルト・テンショナーは、左図の3つのパーツで構成されています。

ボルトやナットを締結するための締め付けトルクは、ボルトサイズに正比例するのではなく、ボルトサイズの3乗に比例して飛躍的に大きくなります。そのため大径ボルトの締結では、従来のように回して締め込むという作業が人間の力では難しくなって来ます。恐らくM30程度が人間の力で締め付けられる限界でしょう。

スーパーボルトは、ナットボディにぐるりと配置されたジャックボルトを締め付けていくことで、大きな軸力を正確に得られる製品です。危険なハンマー打撃や大きく重い油圧トルクレンチ、冷却に一晩を要するようなヒーティングといった手法が用いられてきましたが、安全性や作業性、そして締結精度自体にも問題がありました。スーパーボルトであれば、このような問題を一挙に解決できるのです。

スーパーボルトは多くの標準品を取り揃えており、お客様の使用条件に沿ったカスタマイズにも柔軟に、迅速に対応可能です。また、独特な形状をもつ製品であるため、初回取付時にはノルトロックの営業技術員が現場で直接サポートを行ったり、セミナーを開催するといったソフト面でのサポートも積極的に行っています。

 

■スーパーボルトの製品紹介動画

  • ①各ジャックボルトを締め付けて行くことで、専用高硬度ワッシャーには各ジャックボルトからの圧力が総合されて伝達されます。ジャックボルトは摩擦係数を最小化するよう設計されており、比較的小さなトルクで大きな軸力を得ることが可能です。

    ②ナットボディはボルトを捕まえて、そのままボルトを引き延ばします。フレックス・イン/フレックスアウトの作用(※別ページに詳細)が働くよう設計されているため、ボルトの第1ねじ山に応力集中を起こさず、ボルトへの負担も軽減します。

    ③専用高硬度ワッシャーは、相手材を保護すると同時に、ジャックボルトからの力を伝達します。

    ④各ジャックボルトがナットボディを持ち上げることでボルトが引き伸ばされます。同時にボルトにはバネの要領で元に戻ろうとする力が発生し、その2つの力が釣り合うことで巨大な軸力が発生します。

    ⑤各ジャックボルトから発生した巨大な軸力は、ボルトに掛かる力と等しくなります。

締結メカニズム

スーパーボルト マルチジャックボルト・テンショナー(MJT)は、左図①の各ジャックボルトを締め付けていくことで、巨大な軸力を簡単に得ることができる製品です。ボルト・ナットの締め付けトルクはボルトサイズに正比例するのではなく、ボルトサイズの3乗に比例して飛躍的に高まるため、M30を超えるボルト・ナットは人間の力では締め付けが困難で、また正確な軸力を得ることも極めて難しいものとなってしまいます。

 

スーパーボルトはその独特な形状のため、締結メカニズムをイメージしにくいかも知れません。そこで、下記のアニメーション(音声なし)をご用意しています。まず専用高硬度ワッシャーをセットし、ナットボディをボルトに着座させます。そして、各ジャックボルトを締め付けて行くことで、専用高硬度ワッシャーに各ジャックボルトからの圧力が全て結集する形で作用します。これによって締結体には小さなトルクの集合で巨大な軸力が発生し、正確な軸力発生だけでなく、振動や衝撃に晒されても緩みを起こすことなく軸力を保持することが可能となります。

この締結技術は、お客様の使用条件や環境を選ばず使用可能で、材質も様々な金属から製造することができます。スーパーボルトには、ナット型ボルト型両方のラインナップがあり、スタッド、フレックスナットエクスパンションボルト、専用カラーなど派生品や付属品もご用意しています。詳しくは、ノルトロックジャパンまでお問合せください。

スーパーボルトのメリット

スーパーボルト マルチジャックボルト・テンショナー(MJT)には、多くのメリットがあります。

  • ±5~10%の、極めて正確な軸力を発揮
  • トルクレンチ1本で締結作業が完了できる
  • 危険要素が一切なく、安全な作業を実現
  • 高所や狭いスペースでも問題なく作業できる
  • 誰が作業をしても同じ軸力が簡単に得られる
  • 一切の準備が不要で、作業時間を短縮できる
  • ボルトに対して過剰な負荷をかけない
    – 焼き付きを起こさない
    – ネジ山の許容公差が大きい
    – ボルト・スタッドにかじりを起こさない
  • 取り外し、再締結も簡単に行える
  • 上記全てにより、製品のライフサイクルコストやメンテナンスコストを大きく圧縮することができる

採用実績と認可・認証

スーパーボルトの採用事例:

スーパーボルト マルチジャックボルト・テンショナー(MJT)は、世界中のあらゆる産業で使用されています。日本国内においても下記の産業を中心に、既に広く採用されています。

  • 各電力事業者様/発電設備メーカー様
  • オイル&ガス設備メーカー様
  • 製鉄所、鉄鋼・鋼管・管材メーカー様
  • プレス機・射出成型機等メーカー様
  • その他生産プラント

 

認可・認証

ノルトロックグループの一員であるスーパーボルト社では、長年に亘って多くの試験を実施し、様々な第三者機関の認可・認証を取得しています。また、製品設計や製品区分についても認証を取得しています。下記が代表的な取得済み認証・認可となります。

 

全てのスーパーボルト製品は、お客様のご要望に応じて新たに認証を取得した上で出荷することができます。新たに認証を取得する必要がある場合は、ご発注前にご依頼ください。各製品ページにある各製品の証明書が必要な場合は、ノルトロックジャパンまでお問合せください。

製品

  • ナット型
    テンショナー

    既設のナットからそのまま入れ替えてご使用いただけます。損傷・摩耗による交換の必要がない限り、スタッドまたはボルトはそのままご使用いただけます。

  • ボルト型
    テンショナー

    既設のボルトまたはスタッドからそのまま入れ替える形でご使用いただけます。突き出し(余剰長)がなくなる分、スペースの節約が可能です。

  • フレックスナット

    貫通穴にご使用下さい。荷重分布を均一にして、ボルトやスタッドの疲労寿命を延ばします。

  • 「HyFit」
    油圧式エクス
    パンションボルト

    複数のHyFitを均一の圧で同時に締結できるだけでなく、正確な軸力を発生させながらボルト軸が太る形で拡張し、ボルト穴内の「遊び」をゼロに。
    ボルト折損やボルト穴の摩耗・損傷を防ぎ、作業効率を最大化。

  • 「EzFit」
    機械式エクス
    パンションボルト

    M30以上の大径になっても電動工具やトルクレンチ1本で締結でき、反力受けや余計なスペースが一切不要。極めて正確な軸力を発生させ、HyFit同様ボルト穴内の「遊び」を塞いでボルトやボルト穴を保護。