ノルトロックワッシャーとは？

1982年に世界で初めてノルトロック社が開発したウェッジロック技術は、摩擦に依存せずボルトの緩みを「物理的に」許さないという点で、他のあらゆる緩み止め製品とは一線を画す革新的な技術です。恒常的に激しい振動に晒される環境で、温度変化が繰り返される環境で、あるいは衝突等で非常に強い負荷がかかる環境で、国や地域を問わず世界中で比類なき信頼を得ています。

日本では新幹線N700系シリーズや東京スカイツリーなどでもご利用頂いております。サンプルもございますので、本ページ下部からお申込みください。

ウェッジロッキング技術

ノルトロックワッシャーのウェッジロッキング機構では、摩擦ではなく「軸力」を利用してボルト締結の緩みを物理的に防止します。ノルトロックワッシャーは二枚一組となっており、外側のセレーション面が締結面にワッシャーを固定し、二枚のワッシャー同士が接触する内側のカム面では、それぞれのカムの角度（左図中の∠α）はネジ山の角度（∠β）よりも大きくなっているため、ボルトは緩むことができません。

このウェッジロッキング機構により、ノルトロックワッシャーを搭載したボルト締結部は激しい振動や強い衝撃を受けた場合でも、軸力の大小に関わらず緩むことがありません。

締め付け

ボルトまたはナットが締め付けられると、ワッシャー外側の細かいノコギリ状の歯が放射状についたセレーション面が締結面にしっかりと食い付き固定することで、動ける部分は内側のカム面のみとなります。しかしカムの角度（上図中の∠α）はネジ山の角度（∠β）よりも大きくなっているため、二枚のワッシャーはネジ山のピッチ以上にボルトを引っ張る力を生み出し、その張力（軸力）がボルトを更に強く締め付けます。このカムによるウェッジ効果により、回転によるボルトの緩みを防止します。

取り外し

ボルトを緩める時には、ワッシャーがネジ山のピッチ以上に広がることで、ボルトが緩められます。一般的な工具で簡単に、締め付けトルク以下のトルクで取り外せるように設計されています。

特長

• 標準サイズ：M3～M130
• 対応可能な材質：鉄、ステンレス、254 SMO®、INCONEL®/HASTELLOY®、C-276 INCONEL® 718
• 広い外径を持つ幅広タイプのワッシャーも利用可能（SPワッシャー）
• 締め付けトルクの大小に関わらず確実に回転緩みを防ぐ機構

ノルトロックワッシャーの高い品質

レーザーマーキングによる品質管理

全てのノルトロック製品は、ブランド名、生産情報と紐付けられたコントロール番号、タイプコードをノルトロックワッシャーの表面にレーザーで刻印しています。また、製品納入時のパッケージBOXにもこれらの情報を明示するラベルを貼付ています。これにより、お手元の製品が正規品かどうかが一目で判別でき、万が一の場合にも製造段階に遡るトレーサビリティが可能になります。

認証

• DIBt (Deutsches Institut für Bautechnik) 
• DNV (Det Norske Veritas) 
• EBA (Eisenbahn-Bundesamt) 
• TÜV (Technischer Überwachungs-Verein) 

品質保証、環境保全

• ISO 9001 
• ISO 14001 
• Licensed by Dörken to perform Delta Protekt® surface coating in-house 
• RoHs, ELV and Reach compliant 
• Full traceability