ノルトロックワッシャーのメリットは何ですか？また、締め付ける際に特別な技術は必要でしょうか？

主なメリットといたしましては、ノルトロックワッシャーを正しく取り付ければボルトが回転して緩むことを物理的に防げる点です。また、潤滑剤もご利用いただいても緩み止め効果は影響されません。締め付ける際にも特別なテクニックは必要なく、通常のボルト締め付けと同じ手順をそのまま使えます。ノルトロックワッシャー使用時の締付トルクに関しては、ノルトロックジャパンホームページのトルクガイドラインをご参照ください。

他の緩み止め製品とノルトロックワッシャーの性能の違いを比較した試験デー　タはありますか？

構造と仕組みのページにあるユンカー振動試験の動画をご参照ください。この試験はボルト締結の　耐振動性を検証するための最も厳しい試験とされています。こちらの動画で検証された以外の緩み　止め製品との比較データをご所望の際は、nlj@nord-lock-jp.comまでメールにてお問合せください。

ネジ山のピッチによって、ノルトロックワッシャーが使えないボルトはありますか？

ノルトロックワッシャーはメートル並目・細目ネジ、ユニファイ並目・細目ねじにご利用いただけます。ネジ山のピッチが大きいボルトにはご利用いただけませんので、ご注意ください。

鉄製ボルトにステンレス製ノルトロックワッシャーを使用したり、ステンレス製　ボルトに鉄製ワッシャーを使用することは可能でしょうか？

いいえ、鉄製ボルトには鉄製ワッシャー、ステンレス製ボルトにはステンレス製ワッシャーを使用することを前提に設計されております。異素材の組み合わせは推奨できません。

亜鉛めっきボルトにノルトロックワッシャーは使用できますか？

はい、可能です。その場合は鉄製のノルトロックワッシャーをご利用ください。

強度区分12.9のボルトにノルトロックワッシャーは使用できますか？

はい、可能です。鉄製のノルトロックワッシャーはISO,JIS規格の強度区分のボルトに使用できます。（ステンレスの場合もISO、JIS規格の強度区分のボルトに使用できます。）

ノルトロック製品のトレーサビリティは？

全てのノルトロックワッシャーにはブランド名、生産情報と紐付けられたコントロール番号、タイプコードが表面にレーザーで刻印されています。これによりお客様のお手元に届いた製品が正規品かどうかが一目で判別でき、万が一の場合にも製造段階に遡るトレーサビリティが可能になります。

ノルトロックワッシャーは再利用できますか？その場合、何回までが使用限度でしょうか？

はい、再利用可能です。しかし回数の限度はワッシャーの使用状況、軸力、外部からの影響等により異なるため一概にはお答えできません。再利用いただく前に必ずワッシャーをよくご確認ください。カム面とリブ面に摩耗が見られなければ、お使いいただけます。また、本来の緩み止め機能を発揮するためにはワッシャーを正しく取り付けることも非常に重要です。二枚一組のワッシャーのカム面同士がしっかり合わさっているのをご確認のうえ、ご利用ください。

詳しくはこちらの動画をご参照ください。

ノルトロックワッシャーに潤滑油は使えますか？

はい、ご利用可能です。ボルト締結において潤滑油を使うことはメリットが多いため、ノルトロックワッシャーと一緒に潤滑油をご利用いただくことをお勧めしております。ノルトロックは摩擦を利用しないため、緩み止め機能には一切影響ありません。ボルトのネジ部とボルトヘッドの両方に潤滑油を塗布してご利用ください。

ノルトロックワッシャーのどの部分に潤滑油を塗布すればいいでしょうか？

ノルトロックワッシャーに潤滑油を直接塗布する必要はありません。ボルトのネジ部とボルトヘッドに潤滑油を塗布してご利用ください。

潤滑油を使用すると、ノルトロックワッシャーの緩み止め機能にどのような影響を与えますか？

潤滑油を使用することで摩擦が少なくなるため、少ない締付トルクで必要な軸力を得ることができるようになります。潤滑することで摩擦を最小限に抑えることでバラつき幅も小さくなり、締め付け作業の軸力精度が大幅に向上します。ノルトロックは摩擦を利用しないため、緩み止め機能には一切影響ありません。

ノルトロックワッシャーは下穴が大きい場合や長穴にも使用できますか？

ノルトロックでは、JIS B 1001記載のボルト穴径を超えるような大きな穴や、長穴には、フランジ付き六角ボルト・ナットの使用を推奨しています。幅広タイプのノルトロックSPワッシャーは、フランジ付きボルト・ナット(ISO4161,4162)と併用してご使用下さい。フランジの付いていないボルト・ナットとの使用の場合には、ワッシャーが変形し、破損する可能性もあります。ご心配な点がございましたら弊社技術部までお問合せ下さい。

ノルトロックワッシャーのNL12とNL12spは何が違うのですか？

NL12は外径の狭い標準タイプのワッシャーで、座繰り穴にもご利用いただけます。NL12spは外径の広い幅広タイプのワッシャーで、フランジボルト・ナットと併せて長穴や大穴にもご利用いただけます。

ノルトロックワッシャーを使用する際の締付トルクは？

締付トルクはボルトのサイズやグレード、そして潤滑油使用の有無や潤滑油の種類によって異なり　ます。弊社ホームページにあるトルクガイドラインをご参照いただくか、トルクの自動計算アプリをご利用ください。またはnlj@nord-lock-jp.comまでメールにてお問合せいただければ、専門のスタッフがお客様をサポートさせていただきます。

ノルトロックワッシャーを使い始めたら、今までの締付トルクを変える必要はありますか？

はい、これまで平ワッシャーを使用していて、それをノルトロックワッシャーに変更した場合、締付トルクを上げる必要があります。これはノルトロックワッシャーがボルトヘッドの下表面に摩擦を加えるからです。詳しいトルク値に関しては弊社ホームページのトルクガイドラインをご参照ください。

ノルトロックワッシャーは塗装された表面にも使用できますか？

はい、ほとんどの場合ご使用いただけます。しかし、塗料の層が非常に厚い場合は、ノルトロックワッシャーのリブが塗装下の金属表面に届かず、緩み止め機能は塗装が金属表面にどれほど密着しているかに左右されます。塗装が非常に硬くヒビが入り、ノルトロックワッシャーの下の塗装が剥がれて共周りを起こしてしまい、緩み止め機能を失ってしまったケースもあります。ノルトロックワッシャーを塗装された表面に使用される場合は、取り付け後に締結部分を注意深く観察し、ヒビ割れが起きていないか確認することをお勧めいたします。

相手材がプラスチックや複合素材の場合、ノルトロックワッシャーは使用できますか？

プラスチックや複合素材での使用は原則おすすめしておりません。ただし、使用できる場合もありますが、お客様がご利用になるプラスチックや複合素材の種類によって異なります。詳細をご確認されたい場合はnlj@nord-lock-jp.comまでご連絡ください。

相手材がアルミの場合、ノルトロックワッシャーは使用できますか？

はい、使用できます。 相手材が柔らかい場合、耐力の低い場合など面圧を気にされるときはSPタイプ（幅広タイプ）を推奨しております。

相手材が硬い素材の場合、ノルトロックワッシャーは使用できますか？

鉄製のノルトロックワッシャーを使用される場合、相手材の硬度上限は465HVになります。ステンレス製のワッシャーの場合は、相手材の硬度上限は520HVです。

相手材の方が硬度が高い場合、ノルトロックワッシャーの機能を満たすことが出来ません。そのような場合は、 nlj@nord-lock-jp.comまでメールにてお問合せいただければ、専門のスタッフがお客様をサポートさせていただきます。

ノルトロックワッシャーはなぜ糊付けされているのですか？

二枚一組のワッシャーが確実に正しく合わさって取り付けられるよう、そしてワッシャーの取り付け作業が容易になるように、糊付けした状態でお届けしております。

デルタプロテクトコーティングとは何ですか？

デルタプロテクトコーティングとは、鋼鉄の耐腐食性・防錆性を向上するための亜鉛フレークによる表面処理です。

254SMO®とは何ですか？

254SMO®とは高合金オーステナイト系ステンレス鋼といって、海水のような塩化物の多い液体中での使用を目的に開発されたステンレス鋼の一種です。他のオーステナイト系ステンレス鋼よりもさらに耐蝕性が高いのが特徴です。254SMO®ステンレス製のノルトロックワッシャーは、強度区分A2（A4）-50、A2（A4）-70、A2（A4）-80と言った、ISO・JIS規格にある一般的なボルトに使用できます。