【エキスパート】かじり・焼き付きを防ぐには

Q: かじりや焼付きは、なぜ起こるのですか?

 

A:  かじりは、金属の表面同士が擦れた際に発生する「摩擦熱」による溶着作用、または

小さな金属片や金属粉が入り込むことにより発生します。かじりが発生してしまうと金属表面

同士は融着して一体化し、引き剥がすのが困難になってしまいます。また、一旦かじりが

発生してしまうと、かじりは急速に広がってしまう点も非常に厄介なところと言えるでしょう。

かじりが発生しやすいかどうかは、その金属材料の延性によって決まります。一般的には、

材料が柔らかい程かじりを起こしやすく、材料が硬い程、かじりにくくなる傾向があります。

ボルト締結では、締め込む際に雄ねじ表面と雌ねじ表面が接触し、擦れる際に大きな荷重が

かかるため、締め付け時にかじりが発生します。一般的に、かじりはステンレス・アルミ・

チタン等の、いわゆる合金部材を使うと発生しやすくなるとされています。

この理由は、合金類は鉄よりも摩擦係数が高いため摩擦熱が大きくなりやすく、また熱伝導率が

高いため発生した摩擦熱を逃がしてやることができないからです。また、熱が発生した際の

熱膨張率を比較しても、合金類は鉄に比べて膨張幅が大きいため、ねじ部同士が固着しやすい点も

合金がかじりやすい理由として挙げられるでしょう。

このかじりが酷い状態になると、ねじとボルトが固着して全く動かなくなる状態(焼き付き)が

起こります。そのまま無理に締め込んでしまうと、ボルトが破断したり、ねじ切れてしまうケースや、

工具の方が破損してしまうケースもあります。

 

 

かじり/焼き付き対策:

  1. ねじ部に潤滑剤をつける。(使用環境に適したものを選んでください)
  2. できるだけゆっくりと締め込む。
  3. ボルト・ナットのステンレス合金のグレードを変えることで、硬度の違いによるかじりを軽減する。ただし、ナットの強度が常に、ボルトの強度を上回るようにする。

上記の他にも、かじり・焼き付きを起こしにくい摩擦係数を下げるような表面処理もいくつか

存在します。また、サイズが大きなボルト・ナット(M30以上)で焼き付きに悩んでいる場合は、

回して締め込むトルク法ではなく、スーパーボルトのマルチ・ジャックボルトテンショニングや

ボルタイトの油圧テンショニングような、ボルト自体を直接引き伸ばすテンショニング法を採用

することも、かじり・焼き付きを防ぐ手立てとなります。

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