ノルトロックの発展と今後の生産に関するお約束

スウェーデンの冬景色の中-ノルトロックの物語の始まりである黄色いドアの古い赤い小屋のすぐそば-ノルトロックの新しいハイテク施設はそこに建設中されています。

35年以上前にこの地でノルトロックはウェッジロックワッシャーの製造を開始しました。そして今では、ノルトロックグループとして、ウェッジロックワッシャーの世界的なリーダーになりました。ノルトロックは、現在、生産拠点とオフィスを備える既存の5,300㎡の施設を8,700㎡に拡張し、改善と開発において大きな躍進を遂げようとしています。今回の拡張では、より効率的な新しい生産ラインを導入し、自動化の進んだ新しい機器を取り入れ、最適化されたワークフロー実現のために、より良い施設を作り上げることを目的にしています。

「今回の拡張では、我々が生産する熱を、建物を温めるのに利用することができるようになります。」と、ノルトロックのプロダクトマネージャーであるDaniel Erikssonが述べます。「生産時に100%の熱回収が行われ、すべてのエネルギーは、風力や水力発電など再生可能な地域の供給源から来ています。」

ノルトロックでは、渓谷を下った先のインダル川の凍った水を施設の冷却システムに有効活用しています。この川の水温は夏でも15℃以上に達することはありません。ここは、高い基準を設けるハイテク産業企業にとって、風光明媚できれいな場所です。ノルトロックに残るのは、きれいな水と二酸化炭素です。世界中のアプリケーションでボルト締結体を固定している何百万個のウェッジロックワッシャーのことは、語るまでもないでしょう。このワッシャーは、鉱山や橋梁、列車、重機、風力タービンなど、海面下1,000メートルから宇宙空間まで、様々な用途の締結体に使用されます。少なくとも、ねじやボルト、ホイールナットが緩むことがないよう確実にしています。

これは大変大きな責任ではありますが、Daniel Erikssonは「当社の製品の品質は、ファーストクラスですので、製品の不具合等の心配は全くしておりません。私が怖いと感じるのは、誰もが私達の製品を使用しているわけではないという事実です。」と冷静に語ります。

ノルトロックは、世界中で「お客様の投資、人々の生活、そして私達の社会のボルトとナットを守る」製品に、確固たる信頼を持っています。今年、ノルトロックのエンジニアチームは、コーティングプロセスを完成させ、すべてのスチール製ウェッジロックワッシャーに対し1,000時間の耐食性(英語版)をお約束できるようになりました。毎週行われている塩水噴霧試験の結果によると、ワッシャーは塩噴霧室において腐食の兆候を見せるまでに平均して2倍以上の耐食性を示しました。

Daniel Erikssonは、「今のノルトロックは私が勤め始めた12年前とは明らかに違います」と言います。「2007年に、65名のチームだった我々は今では165名のチームになりました。グローバルでは、100人規模だった従業員が600人以上のグループに成長しました。現在の私の一日は、アジアのチームとの打ち合わせから始まり、昼までにヨーロッパのチームと、そして仕事の終わる前には、アメリカのチームと仕事をしています。」

ノルトロックは、売上高100億クローナ(SEK)の投資会社Latourが所有するノルトロックグループの一部です。安定した長期的な所有者は、Mattmarへの投資が実現可能且つ将来性のあるものであることを保証しています。

ノルトロックのディヴィジョンディレクターであるAnders Manfredは、次のように述べています。「私達は将来に投資をするのですが、私達の旅路はそれだけにはとどまりません。今回の拡張は、社内フローの管理と生産の継続性の確保をより効率的に行えるようにします。生産の品質と精度、そして受注、販売、物流をより高める結果を生み出すことになります。」

Daniel Erikssonは、次のように述べています。「私達は、生産において数千分の一のマージンを管理しているため、清潔さとツールの両方の耐性の正確さの精度を高めることは大変重要です。当社のエンジニアが持ち合わせている長年の経験と特別な技術は、私達を競合他社と差別化する要素となっています。私達は、何よりも知識をもった企業なのです。」

制御された環境、文書、環境に対する配慮、レポートやフォローアップをお客様が要望される案件が急激に増えています。ノルトロックの日常にとって、認定とスタンダードは、必要不可欠な重要事項です。世界中から多くのお客様が、エンジニアとソリューションを話し合ったり、ラボにおいて試験を実施したり、生産現場を視察するため、Matmmarを訪れます。透明性、物流、確認、テストは、ノルトロックのお客様となり得る方々からの信頼を得る要素として大変重要です。

「快適でオープンな雰囲気は、ランチルームを見ていただけると明らかです。社員全員がここでランチを共にします。私達がどのような企業であるのかを良く現していると思います。」と、Anders Manfredは言います。「私達には30年間ウェッジロッキングというソリューションに取り組み働いてきたスタッフがいます。そんなスタッフが、自らのアイデアを積極的に話し合える環境です。私達は企業として、常に進歩し続けていています。そして強く、革新的なビジネス文化を持っています。」

ノルトロックは、現場でお客様と一緒に複雑な問題の解決にあたります。お客様がMattmarからお帰りになる際に、彼らはソリューションを手に入れています。Mattmarで働くデザイナーやエンジニアは、世界中のどこを探しても他では見つからないであろう程の知識を持ち、ここにある機械の多くは、ノルトロックによりゼロから構築されています。

「ここで働く従業員は、私達の最も大切な財産です。」と、Anders Manfredは、誇らしげに言います。「今回の拡張は、全従業員のワークスペースの更なる改善を意味しています。私達は、従業員に、毎日良い職場で働いていると感じで欲しいと願っています。」

「Mattmarにウェッジロックワッシャーの専門技術を集中させることは、私達の持つ能力に大きな広がりを得ることを意味します。」とDaniel Erikssonは言います。「複数の拠点に生産を分散させると、専門家の能力が稀薄化されてしまいます。専門知識をひとつの場所に集約させることで、現在の私達の形を創り出してきました。ウェッジロックワッシャーの世界的リーダーとしての形です。」

エンジニア兼プロダクションサポートマネージャーのErika Olssonは、数字によるレーザーマークで、全てのワッシャーが、スチールの品質に至るまで完全なトレーサビリティーを実現していると説明します。「ワッシャーは、一見それほど重要でない製品に思えるかもしれませんが、非常にハイテクな方法で生産されています。コントロールと正確さはノルトロックの特徴であり、私達の全てにその特徴が現れています。」

Erika Olssonは、「顧客に重点をおいた柔軟な生産活動を行っているため、どのようなチェンジがあり、それによってその他の生産の部分にどう影響があるかを正確に予測できるよう、分かりやすい内部コミュニケーションも必要です。」と続けます。

ノルトロックが製造する全ての製品は、どのようなものであっても最高級品クラスの品質でなければならず、通常のワッシャーは、大きな特別注文が入ってきたとしても、ヨーロッパ、アメリカ、アジアのそれぞれの流通拠点に送る必要があります。「当社のロジスティックスは、世界クラスで、航空貨物から船舶への切り替えなどに、取り組んできました。排気の削減は、私達が日々取り組んでいる数多いサステイナビリティ―に関連する問題の一つです。」とErika Olssonは言います。

Erika Olssonと彼女のエンジニアチームはまた、今目の前にある課題と、今後10年を見据えた生産のビジョンとの両面に日常レベルで焦点をあてなければなりません。「私達は、今日のためだけに開発し、改善するのではなく、先を読み、その向こう側にある潜在的なニーズを考えプランを立てる必要があります。」と彼女は言います。「予測と分析には多くの仕事量があり、当然のことながらグローバルの大きなトレンドの影響を受けています。私達には、新しい投資の全てを最大限に活用することに専念する素晴らしいチームがいます。この次なるステップを踏む出すことは本当に素晴らしいことだと感じています。」

顧客第一志向であることはつまり、顧客の要求によって生産の改善と製品開発が左右されるということになります。もちろん、ノルトロックグループがグローバル企業であり販売会社や物流センターとともに営業しているということもあります。グローバルな顧客とのコンタクトは、将来的な事業に重要なインプットを与えてくれます。

「言うまでもなく、現在は解決できないような仕様の課題に対し、今この世の中では誰も解決できないような要求に応え、問題解決していきたのです。」とDaniel Erikssonが言います。

「私達は、自分たちの未来を創り出しています。」とAnders Manfredは言います。「ボルト締結体を安全に固定するというニーズは世界中に存在し、私達の仕事の多くは、当社の製品について広めることにあります。ただ、より多くの企業に確実なボルト締結方法を考えていただく。多くの人々がボルトの締結はこうだと考えていると思われる方法と比較し、その代替案として、そして最も重要なことに、より安全なソリューションを私達は持っているのです。」

世界中の強靭な社会とインフラにとって、極めて重要な橋梁、産業機械、風力発電所、水力発電所などの主要な建設に関してはもちろん、保証はとても重要です。ノルトロックでは、数千回のユンカー振動試験を実施してきており、ボルト締結体とボルトを緩まず固定する方法において比類ない経験を得ています。国際的な顧客が、とても大径のボルト、M39で試験の実施を助けてくれる研究所や研究室を見つけ出すことができなかった際に、彼らはノルトロックに辿り着きました。当社のエンジニアは、顧客の要求に対するチャレンジを受け入れ、M48までの寸法の試験を実施することができる世界最大のユンカー試験機、スーパーユンカーを創り出しました。

「当社のスーパーユンカーは、エンジニアリングの専門知識の点において私達の経験と品質保証の証です。」とAnders Manfredは言います。「これにより、私達は世界で唯一の存在になります。私達は世界の最前線に立ち、更には一歩先を行く存在でありたいと考えています。」

「しかし、これ以上良くすることはできないというレベルが最上です。」とDaniel Erikssonは指摘します。「基準となるレベルは達成可能な水準に応じて設定されているため、求められる要件がどんどん高くなっています。今の倍長く使用できるワッシャーを供給することができたなら、サービスの必要性が減り、お客様のメンテナンス周期は長くなります。」

Mattmarの拡張に伴い、ノルトロックはサイトのツアーを完了するにつれて、改善業務の新たな可能性が広がっています。拡張工事は、2020年10月には完了する予定です。ハードウェア、デジタル、ヒューマンソフトウェアでいっぱいになる施設です。「新しい機械を購入することは誰でもできますが、専門知識を持った者だけが、明日の製品を創り出すことができます。」とAnders Manfredは締めくくります。「そして、私達はMattmarのノルトロックでそれを実現しています。」