温故知新

株式会社荏原エリオットが属するエリオットグループは、株式会社荏原製作所を親会社とするターボ機械メーカーで、世界中の企業から設計・製造・サービスのパートナーとして選ばれています。エリオットグループのターボ機械は、オイル&ガス、石油精製、石油化学、製鉄所、発電所等、回転機械を必要とするありとあらゆる分野に使用されています。エリオットグループが1世紀以上もの間蓄積したノウハウに加え、クラウド上に3Dモデルを作成し設計作業を分担できるPLM等の最新技術の導入により、精緻で迅速な設計・製造対応を行っていることでも注目を集めています。そしてスーパーボルトのマルチジャックボルトテンショニング技術も、同社が既に採用している先端技術の1つであり、コンプレッサや蒸気タービンのケーシングの締結に使用されています。

コンプレッサや蒸気タービンを外界と隔てるケーシングは、何本もの大径ボルトで大きな軸力を発生させ、確実な締結を行う必要があります。同社の蒸気タービンでは従来、ボルトを加熱して膨張させた後に締め付けを行い、冷却して収縮させることで軸力を得るヒーティングを採用しています。対してスーパーボルトには、人間の力では締め付けられない大径ボルトでも、トルクレンチ1本で締結できるという大きなメリットがあります。作業に危険がなく準備も不要で、狭いスペースや高所でも1人で難なく締結できます。
実際にスーパーボルトを使用してどのような感触が得られているか、同社エンジニアリング統括タービン設計部主任である眞鍋雅英氏と、コンプレッサ設計部主任である高野克之氏にお話を伺うことができました。「ケーシングの締結では油圧工具が入らないような狭いスペースがあります。スーパーボルトであれは、狭いスペースでも問題なく作業でき、軸力管理も簡単に行える点に大きなメリットを感じています。昔は締め付け作業のスペースを確保するため、設計自体の変更を迫られることもありましたが、スーパーボルトであれば、そんな必要はありません。」

また、同社は製品納入後のアフターサポートにも力を入れており、エリオットグループの製品を採用することは、製品の品質だけでなく、運転開始後の品質維持・管理までの手厚いサポートを得ることを意味します。スーパーボルトは誰が作業を行っても同じ締結軸力が得られるため、納入後のメンテナンスにも懸念はありません。お客様に継続的なサポートを提供し、パートナーであり続けるという意味で、同社の理念はノルトロックのビジョンとも一致し、私たちは深い共感を覚えています。

長い歴史と伝統を持ちながらも古い考え方に囚われないエリオットグループでは、これまで業界で当たり前だった分業制にも一石を投じています。従来はプラント自体の設計と機械設計を、エンジニアリング会社と機械メーカーが個別に行っていたため、機械の据え付け方法を検討する段階で初めて両社が把握できる事項が多くあり、両社の設計調整に多大な時間と労力を要していました。現在、エンジニアリング会社と提携し、配管の取り合い等の詳細に至るまでを連携しながら業務を進行するスキームを確立できるよう、エンジニアリング会社と共同で取り組んでいます。

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FACTS

顧客:株式会社荏原エリオット
製品:蒸気タービン+コンプレッサユニット
産業:オイル&ガス、石油精製、石油化学、製鉄所、発電所等
採用製品:スーパーボルト(機械式ボルトテンショナー)
採用箇所:ケーシングボルト
得られたメリット:作業時間の大幅短縮、軸力精度向上、誰が作業しても同様の効果が得られる再現性

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