A simple solution for an advanced machine

THE CHALLENGE

LCD(液晶ディスプレイ)に対する世界的なニーズは上昇の一途を辿り、ヒュンダイ・ロボティクス製LCD搬送用ロボットは、その中で多くのLCDメーカーから求められている。韓国のヒュンダイ・ロボティクスの産業用ロボット年間製造台数は、およそ4万台にのぼる。
液晶ディスプレイの画面(今や携帯電話から腕時計まで、スマート端末の普及でどこにでも液晶ディスプレイが付いている)は、単なるガラスの板のように見えて、実は液晶、電極、偏光フィルターフィルム、そして反射板等様々な技術の結晶だ。製造工程は非常に複雑で、高度に管理され、極めてクリーンな環境で製造する必要がある。塵や埃の粒子がその中に入り込むだけで、欠陥品扱いになってしまうからだ。
従ってヒュンダイ・ロボティクスにとって、同社製ロボットをクリーンに保ち、高い信頼性を持たせるというのは必須条件となる。しかし同社は、ロボットが動作を繰り返すうちに、ボルトが緩みを起こし、僅かな塵の発生源になるケースを時折目の当たりにしていた。最も極端な例で言えば、ヒュンダイ・ロボティクス製ロボットを使用しているあるユーザーの工場では、床面が脆弱だったこともあり、ロボットに伝わる振動が増幅され、ボルトの緩みが頻繁に発生していた。

THE SOLUTION

さまざまなソリューションを検討した後、ヒュンダイ・ロボティクスはLCD搬送用ロボットのアーム部にノルトロックワッシャーの採用を決めた。ノルトロックワッシャーは、過酷な振動や変動荷重に晒される締結部においても、物理的にボルトが緩むことを許さない。尚且つ誰が作業しても同じ効果が得られ、ボルト軸に通して締め付けるだけであるため作業工程や作業時間を増やすこともないソリューションだ。ノルトロックワッシャーを使うことで、幾何学的なその製品構造が生み出す「ウェッジロック効果」によって、ボルトの緩みは根絶された。

THE RESULT

ボルトの緩みを解決するだけでなく、ノルトロックワッシャーはその取外しも簡単に行え、再使用もできることからメンテナンス作業を簡素化し、尚且つ作業時間の短縮と再使用によって、コストの大幅な削減に繋がることもある。特に作業時間の短縮は作業者の人件費だけでなく、メンテナンス期間中の運転停止に伴う機会損失額を削減できることを意味する。

ボルトの緩みを根絶することで、ボルトの脱落等に起因する異物混入リスクが防げる点も、無視できないメリットだ。その結果、時間とコストの削減と生産性向上の両立をヒュンダイ・ロボティクスとその顧客にもたらした。
この成功から、ヒュンダイ・ロボティクスは現在、ノルトロックグループと密接な協力関係を築き、ボルト締結の確実性に改善の余地がある他の締結部がないか洗い出しを行っている。まさにこのLCD搬送用ロボットのように、外部からの激しい振動に晒される大型の機器においては、まだまだ多くの締結部で同様の問題を解決できるだろう。

 

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顧客:ヒュンダイ・ロボティクス社
エンドユーザー: プロミネント・コリア社(液晶ディスプレイ製造メーカー)
アプリケーション:6G・8G・11Gの液晶ディスプレイ搬送用ロボットにおける主要締結部
ソリューション:ノルトロックワッシャー

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