BOLTED

完璧なボルト締結を目指す

【動画版】EXPERT:ボルト締結への摩擦の影響

制御不可能な摩擦と
どのように向き合うべきか

 

ボルトにトルクをかけて締め付ける。これはあまりにも一般的な作業ですが、実は締付トルクの

うち約85-90%程度はボルトの軸力へは転化されず、摩擦によって奪われてしまいます。しかも更に

悪いことに、摩擦係数のバラつきは予測することも制御することも極めて困難で、摩擦係数がバラ

つくことで、ボルトに残る肝心の軸力もバラついてしまいます。

では、この摩擦をどのように考えるべきか。ノルトロックのエンジニア、Sonny Halbergに

よる試験結果を交えた解説動画をご覧ください。

 

 

■EXPERT: ボルト締結への摩擦の影響

【採用事例】船級取得:舶用プロペラ(ノルトロック)

2 7月 2018
comment

テキスト: リンダ・カールソン

写真: MMG、カールハインツ・ホッハウス博士

造船業界史上最悪の不況下、メクリンボーガー・メタリゴス社(MMG)は世界最大級のコンテナ船を救うべく、舶用プロペラを「再発明」した。

MOVING
MEGASHIPS
FORWARD

※本記事は、BOLTEDマガジン2018年第1号にて掲載されたものです

 

ドイツ北東部の町ワーレン。夜更けのこの町を、溢れんばかりの荷物を積み込んだ大型トラックの

一団が、ブルーライトを明滅させるパトカーに先導されて進んで行く。そろそろ寝床に就こうかと

いう古めかしく趣のあるこの町の住人たちはしかし、特に気に留める様子もない。また新たに

大きな舶用プロペラが運び出されて行くのだということを、彼らは知っているのだ。

人口20,000人の町ワーレンは、大型コンテナ船用プロペラの設計・製造において世界トップ企業

であるメクリンボーガー・メタリゴス社(MMG)のホームタウンであり、世界記録のサイズを

もつ巨大舶用プロペラ(デンマーク最大の海運コングロマリット、マースクが保有)も、ここで

作られたものだ。

舶用プロペラの輸送は途轍もなく気を揉む作業で、ドイツ最大の港があるハンブルクへは

200KMの距離がある上、ハイウェイであるアウトバーンでもたついてしまえば大型トラックの

一団全てに大きなタイムロスを招いてしまう。実際に数年前、同社の出荷量が増し、プロペラを

出荷する大型車両が鉄道の線路に沿って走るAロードを埋め尽くし、大渋滞に陥ってしまったこと

があった。MMGのような企業は、この問題にどう対処しているのだろうか。同社デザイン&

コンストラクション事業部長であり、ワーレンの住人でもあるジヨン・クレス氏に尋ねてみた。

「当社は70年前、まだワーレンが旧ソ連の支配下にあり、東ドイツの造船業が終戦後に復興して

いた中で創業しました。振り返ってみると、当時の舶用プロペラはまだまだ小さいもので、大型の

プロペラを作るノウハウのおかげで、私たちはこうして生き残れているのだと思います。」

 

過去40年間で、コンテナ船の最大積載量は1,200パーセントも増加した。15年前、コンテナ船は

5,000TEU(TWENTY-FOOT EQUIVALENT UNIT/国際標準の20フィートコンテナ

5,000個分)の物量を積載できたが、現在の超大型コンテナ船は22,000TEUもの積み荷を

運ぶことができる。

ところが、2009年のリーマンショックが全てを変えた。それまでのコンテナ船の需要は崩れ

去り、新造のプロペラ受注は突如ストップしてしまったのだ。クレス氏は当時を振り返る。「当社を

救ってくれたのは、『レトロフィット(改造、改良の意)・プログラム』でした。新世代の高効率

プロペラで、コンテナ船自体が古くても推進力と燃費効率を改善できたんです。」

 

それ以降、同社の舶用プロペラは考え得る最高のスピードで船を走らせている。リーマンショック

以降、舶用エンジンはより少量の燃料で航海できるよう低速化の一途を辿っている。かつては25

ノット(時速46.3KM)で大洋を渡っていた船舶が、現在では18ノット(時速33.3KM)以下で航海

するようになっているという。

「エンジンが低速化してもプロペラを大型化することで、船速を落とさずに船を走らせることが

できます。」クレス氏は同社のターニングポイントを説明してくれた。「これまでの個々のデータ

を詳細に分析し、ブレードの径や数を効率化の観点から精査し、最も高効率となるバランスを見出し

ました。」

同社が行った分析は上記に留まらず、鋼鉄製のプロペラシャフトを羽の裏側で錆びから守る

プロペラキャップというパーツにも及んでいる。その結果、同社はフィンの形状を刷新し、ハブ渦の

発生を抑制することで、より低い回転力で推進力を生み出し、ラダー部の摩耗をも低減する

「MMG-ESCAP」という省エネキャップも開発した。これらのイノベーションは、最大10パー

セントの効率向上だけでなく、アジア-ヨーロッパ間航行でのおよそ20万ユーロ(2,700万円以上)

のコスト削減をももたらした。

 

それ単体だけで船舶の推進効率を3パーセント向上できるMMG-ESCAPへのアップグレード

には、数多くの船会社が関心を示した。慣例的に、このプロペラキャップはプロペラ本体とボルト

で締結され、一種の接着剤で固定される。しかしここで問題となるのはその作業に要する時間と

コストだ。この作業には船舶を少なくとも3日間はドックインさせる必要があり、ドックでの停泊料

は1日当たり15,000ドル(約165万円)に上る。加えて船会社は次の航行スケジュールに合わせて

船をドックアウトさせるまでの停泊料も考慮する必要がある。

クレス氏はこの問題に対して同社が取った対策を振り返る。「我々はMMG-ESCAP取付作業を、

ダイバーを使っての海中作業で行えないか、検討しました。しかし海中作業ではボルトに必要な

接着剤を塗布することができません。固着させるのに酸素が必要だからです。ここが出発点となり、

我々は新たなソリューションを探し求め、遂にウェッジロックワッシャーとその発明者である企業に

巡り合えました―ノルトロックのことですね。」

しかし、物事を前へ進める時にはいつも障害が現れる。造船業は、海上での安全性確保の観点

から船舶の建造とその作業に極めて厳格で細分化された技術水準が設けられている業界である。

ノルトロックワッシャーはそれまで、同社の新たなプロペラキャップに用いられている特殊な銅材

との締結において、まだ何らの試験や許認可を受けていなかったため、MMG-ESCAPを安全・

確実に締結できるという認可証明書の取得が急ピッチで進められた。日本のCLASS NK

(日本海事協会)のように、造船業者をもつ全ての国には、自国の船級協会があり、MMGも

そのような船級協会(本件では世界最大級の船級協会であるDNV GL)と協力し、船級の取得に尽力した。

「船会社と船級協会の合意が得られれば、船級取得の申請と、それに続く検証試験に進むこと

ができます。ノルトロックワッシャーは、当時既にいくつもの許認可を受けており、DNV GLも

当社の特殊銅材と鋼の組合せに強い関心を示したため、すぐにその気になってくれました。」と

クレス氏。

ノルトロックを用いたMMG初の海中作業によるプロペラキャップ取付作業は2014年、

ヨーロッパ船籍の大型コンテナ船で実施された。ドックで3日間と見積もられたその作業は、ドック

インの必要なく3人のダイバーにより僅か1日半で完了し、無論ドックの停泊料も必要としなかった。

同社は成功したのだ。

 

MMG、DNV GL、そしてノルトロックの3社は2016年9月に顔を合わせ、ノルトロック

ワッシャーはそれから1年を待つことなく検証試験を受け、また新たな許認可を取得した。

「造船業界はとても保守的な業界ですが、我々はダイバーを使った新たなソリューションが各社に

メリットをもたらすという自信を持っています。その中で当社製品に関するボルト締結は全て、

ノルトロックで締結するよう社内規格を定めています。」(クレス氏)

 


 

FACTS:
顧客:メクリンボーガー・メタリゴス社(MMG)
エンドユーザー:全世界の船会社および造船会社
ロケーション:ドイツ、メクレンブルク・フォアポンメルン州ワーレン(ミューリッツ)
アプリケーション:舶用プロペラキャップの固定。接着剤に代えてノルトロックワッシャーを使用。
採用製品:SUS製ボルト向け254SMO®製ノルトロックワッシャー

 

得られたメリット:
■ ボルト緩みへの耐性
■ 接着剤塗布作業のヒューマンエラー根絶
■ 既設プロペラ上のキャップ交換を海中作業にて実施可能に(劇的なコスト削減効果)

3Dプリント技術は製造業を変えるか

26 6月 2018
comment

テキスト: Richard Orange

写真: Simon Van Boxtel

2013年の創業以来、オランダのスタートアップ「3D Hubs」社は100万点以上のパーツを3Dプリンティングによって製作しており、これはディストリビューテッド・マニュファクチャリング(分散型製造業)と呼ばれる当業界随一のものだ。同社CMOのフィリモン・シェーファー氏が同社のコンセプトを明かしてくれた。

「在庫も無駄も無し。
 場所も問わず、すぐ作れる」

※本記事は、BOLTEDマガジン2018年第2号にて掲載されたものです

 

3D HUBS社の事業コンセプトは?

「工程や機能ごとに分割して分析すると、現在のものづくりのバリューチェーンには、多くの

ムダが残されています。多くの製品は単価での製造原価を抑えるため、ものすごい量を生産します

が、統計上ではそのうち約1/3は売れません。私たちが行っている、ディストリビューテッド・

マニュファクチャリングとは、同じものを大量生産するのではなく、オンデマンドで必要な数だけ

を生産するというもので、だからこそ“売れる分だけ作る”ということが可能になるんです。在庫も

無ければムダも無い。だけど即座に作って納品できます。」

「3Dプリンティングは新しい生産技術ですが、既に良質な技術が確立されています。疑いに満ちた

目で見ている人はまだまだ多くいますが、そういう人たちは時代の変化に対応できている人が少ない

大量生産・大量消費時代の感覚のままの人たちです。なので、私はこのディストリビューテッド・

マニュファクチャリングは既に製造業の一部になっている、ということを分かってもらいたい

んです。」

 

では、3Dプリンティングは製造業にどんなメリットをもたらしてくれますか?

「中国では最も一般的な製造技術ですが、例えば射出成型で何かを作る場合、まず最初に型を用意

しなければいけません。それは製造が始まる前に多額の先行投資が求められることを意味します。

3Dプリンティングは型が不要な分、非常に安価で少量生産に対応できます。しかもオンデマンドで

製造できるので、今データをアップしていただければ、我々はその瞬間に製造に着手できるんです。

また、3Dプリンティングは層を重ねるように製造するため、ものすごく複雑な幾何学構造でも

簡単に再現できてしまいます。」

 

そのメリットは特定の用途や業界だけが感じられるものではないですか?

「3Dプリンティングは、特に試作機の製作では完全にその地位を確立しています。そして複雑な

構造をもちながらも小ロットで生産される義手や義足、補聴器、そして歯科医が施術するインプラ

ント等で普及しています。民間の旅客機でも3Dプリントで製造されたパーツは既に広く用いられて

いますね。各種交換用パーツの製造も非常に大きなビジネスで、3Dプリンティングの“オン

デマンド性”をフルに活用している事例だと思います。」

 

ボルト締結業界にもメリットはあるでしょうか?

「興味深いケースです。ボルトのような締結部品はきちんと規格化されており、本質的に3Dプリン

ティングにマッチしない典型例です。シンプルに、価格が合わないんです。

しかしバリューチェーンの観点から、より広い視野で見てみると、交換用パーツやオンデマンド性

という点でやはり3Dプリンティングにできることはたくさんあります。特にテクニカルサービス

事業においては、これらのメリットに注目した多くの企業が、規格化されたパーツにも3Dプリン

ティングを取り入れています。こうした例からも、ボルト締結の分野にも必ずメリットを見出す

ことができるはずです。

 


 

FACTS: フィリモン・シェーファー氏

肩書:オランダ、3D Hubs社CMO(最高マーケティング責任者)
年齢:32歳
略歴:工業デザインエンジニアであり物理学者でもあるシェーファー氏は製造業にも精通。しかし現在は専らマーケティングとクリエイティブの分野を担当している。
居住地:3D Hubsのオフィス近く、多くのスタートアップやギャラリー、スタイリッシュなバーが集まるアムステルダムのヴェスターパーク地区
趣味:AFCアヤックス(アムステルダムに本拠を置くオランダ・プロサッカー1部、エールディビジの強豪チーム)
興味深い血筋:フィリモンの先祖であるペーターは15世紀、世に活版印刷を生み出した偉人として名高いグーテンベルクと共に働いていた。曰く「3Dプリンティングは、場所を問わず何でも作れる可能性を秘めていて、技術やノウハウも要りません。印刷機とはその点で共通点があるかも知れませんね。」

► 【動画】:スーパーボルトの3Dプリンティング活用術

【採用事例】風力タービン(エクスパンダー)

19 6月 2018
comment

テキスト: アラステア・マクダフ

夢のソリューション

※本記事は、BOLTEDマガジン2018年第1号にて掲載されたものです。

 

遡ること約2年前。アメリカのオールエナジー・マネジメント(AEM)社は人材育成会社を設立

し、技術者の育成に大々的に取り組み始めた。目的はイギリス、アメリカ、カナダ、そしてイタリア

の4ヵ国で1,000基もの風力タービンにメンテナンスサービスを提供するためだ。同社がそのメンテ

ナンスに着手した時、風車のブレードとローターの継ぎ目に挿し入れられたピンとローター側の

ピン穴双方が、稼働開始から間もないタイミングであるにも関わらず摩耗しているのが見つかった。

当然補修作業が必要になるが、建設前の組立作業であれば肉盛溶接で摩耗部を補完後、ドリル等で

ピンの穴径と合うよう調整する穴加工を行うことも可能だが、風車のタワー上でそれを行うことは

ブレードの重量や作業スペースを考えても、到底不可能だった。唯一考え得る手段は、ピンと

ローター自体を交換してしまうことだったが、およそ10日間の作業と15,000ドル(約165万円)

ものコストが必要だったのだ。

 

そうしたタイミングでAEM社は、あらゆる可動部の摩耗を解決するというエクスパンダーに出会う。

作業日数を短縮し、摩耗の再発を防ぎ、安全に作業が行え、尚且つ劇的にコストを削減する。

そんな、ある意味では夢のようなソリューションを求め、同社はエクスパンダーと協議を開始した。

結果、エクスパンダーはローター側の穴の摩耗度に合わせ、どの穴にも完全にフィットするよう

エクスパンダーのピンとオーバーサイズの拡張スリーブを3種ずつのセットにして提供。部品点数が

減れば、作業はよりシンプルに、短時間で終えられるが、エクスパンダー・システムはそれに

加えて、独自の機構でピン径が穴の内部で拡張し、摩耗の原因となる穴のクリアランスを完全に

埋めてしまう。つまり、摩耗の再発も防止できる。

AEM社はその後エクスパンダー・システムを活用し続けている。その結果を同社のオペレー

ションズ・マネージャー、イアン・スリガー氏は具体的な数字を挙げて示してくれた。「作業者

4人がかりで3日間必要だったタービンの補修が、今や2人で1日かかりません。エクスパンダーの

人たちは皆、とても手厚くサポートしてくれますし、製品にも大満足です。浮いた人数と時間で

他の仕事をこなすこともできるわけですからね。」

 

【出張型】ねじの『実践』技術セミナーのご案内

新入社員様研修の一環として
現場作業者様育成の一環として
業界特化型で事例を踏まえて

 

私たちノルトロックジャパンでは、専門知識の習得機会が少ないボルト締結の正しい知識を多くの

お客様にお届けするため、ご希望のお客様企業に出張し、私たちの製品のお話ではなくボルト締結

全般の知識を講義する<ねじの技術セミナー>を開催しています。数年前に始めた出張セミナー

ですが、現在では年間100件程度のご依頼をいただいて鉄道・電力・製鉄等の業界特化型

のセミナーや、新人教育向け基礎セミナー、設計者向けの応用編セミナー等バリエーションも増え、

多くのお客様にご利用いただいております。

 

ボルト締結分野は機械工学の世界でもまだまだニッチな分野であるにも関わらず、何か事故が

発生した時には真っ先にボルト締結の不具合が疑われます。また、誤った知識がさも常識である

かのように広く浸透してしまっている例もいくつか存在します。少しの知識があるだけで、作業

時間がぐっと短縮できたり、それに伴うコストが大きく変わる例もあります。

ノルトロックは「あらゆるボルト締結の課題を共に解決するパートナー」として、正しいボルト

締結の知見を少しでも普及させ、お客様の製品やプラントの安全性向上と作業性改善に寄与します。

 

貴社の安全性・作業性向上や現場力向上に、是非私たちノルトロックジャパンの出張型セミナーを

ご活用ください。

 

 

■ノルトロック:ねじの技術セミナー概要

・開催時期:随時
・開催場所:貴社内会議室、またはご希望の場所
・会場要件:可能であれば、試験機持ち込みのため100V電源をお借りしたく存じます
・開催対象:ノルトロックグループの製品ユーザー様である法人様・各種団体様
・開催費用:無償
・講義内容:下記に一例(事前に内容をご相談し、ニーズに合わせてご調整します)

 

■お申込方法

お申込は、下記アドレスまでメールにてご連絡いただくか、お電話にてお申込ください。

セミナーお申込アドレス:nlj@nord-lock-jp.com

 

 

 

株式会社ノルトロックジャパン

【BoltingTIPS】トルクと軸力:知っておくべき5つのこと

14 6月 2018
comment

テキスト: 岡田 圭佑  文章監修:梁 完、竹中 正人

「基本」=「初心者向け」ではない

※本記事は6月15日配信の無料メールマガジン「BOLTEDジャーナル」にてご紹介したものです。メールマガジンのご登録はこちらから。

 

今回の「BoltingTIPS」では、4月に入社した新入社員の研修期間もそろそろ区切りを迎える時期と

いうことで、ボルト締結の基本に立ち返ったテーマをピックアップしたいと思います。ただ、

「基本」とは言え軽視できないのがボルト締結の油断ならないところ。私たちにご相談いただく中

でも基本に立ち返って考え直せば解決策が見えてくるケースも多くあり、「基本=初心者向け」

とは限りません。そこで今回は、ビギナーの方にも経験豊富な方にも役立つ実践的な知識を5つに

絞ってお届けする「トルクと軸力:知っておくべき5つのこと」をお届けいたします。

 

#1. 制御できない摩擦の影響。「トルク管理=軸力管理」ではない。

まず最初のトピックは、私たちのコラムで折に触れてよく言及される「摩擦係数」の影響です。

一般的にはボルトを締め付けるために締結部に与えたトルクのうち、約90%は摩擦によって奪われ

てしまい、軸力に転化されるのは僅か10%程度と言われています。

軸力に転化されるのが10%と決まっているのであれば、話はそれほど複雑にはなりません。ところが

摩擦係数というものは必ずバラつきが生じてしまうため、結果的にトルクが摩擦に奪われる量も

それに応じてバラつき、当然得られる軸力も変動します。トルク管理が軸力管理とイコールになり

得ない理由はまさにこの点で、同じトルクで締め付けても、摩擦係数のバラつきのために得られる

軸力は全ての締結部で異なってしまいます。ボルトメーカーでの製造後の保管状態によっても、

油が僅かに付着した手袋でボルトに触ってしまうだけでも、ボルトの摩擦係数には変動が生じる

上、そもそも同じメーカーの工場で同じ材質で同じ表面処理を施しても、摩擦係数は全ての締結部

で違ってしまうため、制御することも法則を見出すことも事実上は極めて困難です。

 

では、実際に現場で締付作業を行う場合には、具体的にどんな点が問題になり得るでしょうか?

「摩擦係数の変動」と「トルク管理に潜むリスク」という観点で言えば、やはりボルト等の締結

部材の再利用や、機器側の経年に伴う劣化が挙げられます。ボルトだけを見た場合、再利用時に

摩擦係数が上がってしまうケースと下がるケースの両方が考えられます。これはボルトがめねじに

締め付けられることで、ねじ部表面がやすりで粗さを削り取られるのと同じ理由で表面粗さが抑え

られるケースと、逆に微細な傷が入ることで摩擦係数が上がってしまうケースと両方が考え得る

からです。相手材側では、微細な傷や錆等で摩擦係数は上がる方向に作用することが多く、座部の

表面状態が劣化すればする程、多くの場合摩擦係数は上がり、結果同じトルクで締め付けても得ら

れる軸力は減少してしまいます。トルク管理を行っている現場では、経年等による座部の状態を

考慮して新品時のトルクと経年時のトルクを使い分ける等の対策が必要になるケースも考えられます。

 

ではこの、制御できない摩擦係数には、ただ翻弄されるしかないのでしょうか?残念ながら、摩擦

係数の変動をコントロールすることはほぼ不可能です。ですが、摩擦係数自体を極限まで低く抑え

てしまえば、自ずとバラつき幅も小さくなります。つまり、潤滑油の使用ですね。潤滑油を使用

すれば、摩擦を低く抑えられる分かなり低いトルクで必要軸力が得られ、作業効率が向上する

ばかりか、摩擦係数の変動による不確実性も最小限に抑えることができます。「潤滑油を使用する

と緩みやすくなる」というイメージをお持ちの方がかなり多くいらっしゃいますが、必要軸力が

適正に算出され、締め付け作業でも正確に得られていれば、ボルトの緩み止めは要らないのです。

それでも想定外の外力等に起因する緩みが懸念される場合には、やはり潤滑下でも変わらない

緩み止め効果が得られるノルトロックワッシャーをご推奨します。

 

#2. 適正軸力と締付精度。摩擦のバラつき×工具の誤差。

設計サイドでは、その締結部がどの程度の軸力(kN)で締結されなければいけないか、という

数値を算出されるはずです。考え方としては、必要軸力はピンポイントの数値ではなく、最小値と

最大値をもった、一定の範囲であるということです。

 

 

つまり、最小値は振動や衝撃等の締結部を引き離そうとする力(外力)が加わっても耐えられるだけ

の最低限の軸力を指し、最大値は相手材が陥没や塑性変形を起こさない範囲での最大値という考え方

です。ボルト自身が降伏してしまわないかという点も考慮する必要がありますね。これは設計サイド

の観点から見た最小値・最大値ですが、実際に締付作業を行う現場サイドから見た場合、このター

ゲット軸力の範囲は締付作業の精度に置き換えられます。

前項で見た摩擦係数のバラつきが大きな影響を及ぼしますが、他にも工具の精度も無視できません。

高精度なトルクレンチでも、その精度は±5%程度と言われています。この工具の誤差と摩擦係数の

変動が掛け算されて実際の締結部に誤差として表れます。私たちが潤滑油の使用を何度もおすすめ

するのはこのためで、不正確な締付作業は結局、緩みや緩みに起因する疲労破壊に繋がってしまい

ます。

 

締付精度のお話は上でも多く触れていますが、M30を超えるような大径ボルトに関わる方には先ほど

の摩擦係数のお話はより深刻になって来ます。特にハンマーを振ったり油圧トルクレンチで締結され

ている方は実感されていると思いますが、ボルトサイズが大きくなると、一般的にトルクはボルト

サイズの約3乗に比例して飛躍的に大きくなってしまいます。

M30くらいなら、パイプレンチ等で工具を長くすれば締付自体は行えます。しかしこれがM45や

M52、M100以上になってくると、もはや人間の力では手に負えません。M100サイズのナットを

締め付けるには、4フィート(約1.2m)のレンチにトラック2台分もの重量をかけたトルクが必要

になります。ハンマーで叩いて締め付ける方法に軸力精度は期待できませんし、油圧トルクレンチ

で締め付けても、先ほどから触れて来た摩擦の問題のために締付の高精度な管理は難しいと言わ

ざるを得ません。熱膨張と収縮の作用を使ったヒーティングでは、ボルトの伸び量を管理しても、

作業時間や現場によっては作業者の安全性という点で大きな課題が残ります。冷却に要する半日

程度の時間、何もすることができない点もダウンタイムによる機会損失の要因になります。

 

このような大径ボルトを締結する場合は、もはや「ボルト・ナットを回して締め付ける」という

こと自体を諦めることをおすすめします。つまり、ボルトを直接引き伸ばすことで軸力を得るテン

ショニング法です。M100以上でも驚くべき高精度で、尚且つトルクレンチ1本だけで締結できる

スーパーボルト」や、多くの締結部を均一の圧力で一括締結できる油圧式ボルトテンショナー、

特に狭所でも使用でき、軽く、油漏れの課題も克服した「ボルタイト」はおすすめできるソリュー

ションです。

 

#3. 「思い切り締め付ける」ことで、逆に緩みやすくなる

大径ボルトの例にあるような、ハンマーで叩いたり油圧トルクレンチで締め付けるといった方法は、

言わば無理矢理にトルクや衝撃を与えて回転させる方法です。ボルトには、座部とねじ部に摩擦が

発生しています。特にねじ部の摩擦は回して締め付ける時の抵抗として作用しますが、それでも

無理に大きなトルクをかけ続けると、ボルトにはその分だけ大きな「ねじりストレス」が加わり

ます。ご自身の指を軽く握って回してみれば、このねじりストレスはすぐにご理解いただけます。

無理に締め付け続けると、最終的にはねじりストレスによる破断のリスクも出てきてしまいます。

 

しかし現場でもっと頻繁に目にするのは、M10くらいの普通のサイズのボルトを作業者の方が力任せ

に思い切り締め付けるケースです。人間の心理としては、緩むのを防ぎたいと思えば思うほど、

力一杯締め付けたくなりますね。ところが、適正トルク以上の力で締め付けてしまう(オーバー

トルク)と、逆にボルトはどんどん緩みやすくなってしまいます。理由の一つは、ボルトの降伏

です。ボルトは締め付けられることで引き伸ばされていきますが、バネと同じように元に戻ろうと

する力が作用し、これが軸力となって締結力になります。子供の頃にバネを思い切り引っ張って、

元に戻らなくなったことはありませんか?あれと同じことが、ボルトにも起こってしまうのです。

引き伸ばされたまま元に戻らなくなったボルトは、軸力を十分に発揮することはできません。その

ため、振動等の外力が加わった際にあっさりと緩みを起こしてしまうのです。


ボルトは力任せに思い切り締め付けると、却って緩みやすくなってしまう。

 

 

#4. トルク・軸力と「緩み」の関係

ボルト・ナットに緩みが起こった時、その原因は何でしょうか?ご存じの通り、戻り回転を起こす

「回転緩み」の場合、多くは振動に代表される外力が直接的な緩み(被締結材間の滑り)要因と

なります。

しかしここではもう一歩、掘り下げてみましょう。『なぜ振動で緩んでしまったのか?』という

ことです。確かにノルトロック等の緩み止め製品を使えば、緩みは防止できるかも知れません。

しかし、特にトルク管理が徹底されている現場においてさえ緩みが起こってしまうのはなぜで

しょうか?ボルトは軸力が外力に勝っていれば、理論上回転緩みは発生しません。つまり「緩む

環境」になければ緩み止めは不要なはずなのです。根本的にボルトの緩みを考える場合、これは

非常に重要な疑問と言えるでしょう。

 

設計レベルで想定していた以上の外力が加わってしまった場合。これはもちろん一つの答えになり

得ます。また、相手材表面の錆等で摩擦係数が上がっていると、トルク管理で決められていたトルク

で締め付けても適正軸力を得ることができなくなっている可能性もあります。これも答えになる

でしょう。設計上、締結部に伝わる軸力が適正に調整されていること、そして締付作業時に正確な

締付が行えていること。この2点がクリアされていない場合に、振動等の外力に負けてボルト・

ナットは回転緩みを起こしてしまいます。

 

また、金属のなじみや塑性変形、被締結材の劣化(ガスケット痩せ等も含まれます)、クリープ等に

起因する軸力損失(戻り回転を伴わない非回転緩み)によって、外力に勝るだけの軸力が保持でき

ず、非回転緩みが致命的な回転緩みに繋がってしまうケースもあります。金属同士の締結では必ず

発生する金属なじみは、ある一定のポイントで収束します。しかしそれでも、なじみ収束後の残存

軸力が外力に勝るものであるかどうかは、致命的な締結部であれば考慮しておく必要があります。

 


金属なじみやリラクゼーションの概念図。表面の粗さが圧によるプレスで均一化され、
厚みが減ることで軸力損失に繋がる。

 

非回転緩みの最も厄介な点は、多くの場合が「非回転緩みが回転緩みを誘発する」という点です。

性質上、ボルトの緩みはこの2種に分類されるものの、実際の締結部ではこれら2種の緩みが複合的

に発生します。ノルトロックXシリーズワッシャーは、世界で唯一回転緩み・非回転緩み双方に

単一の製品で対応できるソリューションですが、通常のノルトロックワッシャーも軸力の大小に

関わらず回転緩みを防止できるため、金属なじみ等による軸力損失が起こっても致命的な回転緩み

を防止できるという点で大きなメリットがあります。

軸力の大小に関わらず回転緩みを防止できるという点は、ノルトロックの機構を真似たコピー品には

無いメリットで、ノルトロックの材料である特殊な鋼と特許製法によって実現されています。

また、金属なじみによる影響は、大径ボルトを油圧式ボルトテンショナーで締結する場合にも留意

すべき点で、締付後に油圧を解放すると必ずなじみが発生し、締結長さによって軸力の低下量が

大きく左右されます。適切な残存軸力を得るためには、このなじみによる軸力の低下分を考慮して

圧力の設定をしなければなりません。テンショナーを使用する場合には、相手材の耐力等の条件に

よって、これにどう対処するかを決定しておく必要があり、ノルトロックジャパンではこのような

点も含めてフィールドサポートを含めた各種のテクニカルサポートを行っています。

 

 

#5. 単一の施策で効果的な締付管理は難しい

これまで触れてきたことを総合すると、効果的な締付管理(正確なボルト締結)を実現するには

多角的な対策が必要であることが分かります。設計レベルで締結部のボルト1本1本に対して想定外

の大きな外力が伝わらないよう工夫することや、締付トルクを規定する際に経年劣化による摩擦

係数の変化を考慮すること等が挙げられます。しかし現実的により難しいのは、時間に追われながら

数多くの作業を確実に遂行する必要のある現場作業ではないでしょうか。

締付作業における効果的な締付管理方法は、多くの場合が「トルク管理」等の単一の施策だけでは

十分ではないという点を強調しておきたいと思います。例えばトルク管理であれば、「潤滑油の

使用+トルク管理」という組み合わせによって摩擦係数のバラつきを最大限に抑えつつ、より低い

トルクで必要軸力が得られるため作業時間の短縮にも効果的です。鉄道車両台車の軸箱等、元々

潤滑を行う必要があるため緩み止めナットが使用できない締結部でも、こちらの動画でご覧いただ

けるようにノルトロックワッシャーを使用することでワイヤーロックや折り曲げ座金を使用する

必要がなくなります。ワイヤーロックの使用が一般的という点で言えば、こちらの三菱日立パワー

システムズ(MHPS)様川崎重工業様の事例にあるように、ガスタービンでも作業効率向上に

効果があります。「潤滑油の使用+トルク管理+ノルトロック」ということですね。

 

ハンマー振りや油圧トルクレンチ、ヒーティングで締め付けている大径ボルトでは、「テンショ

ナーの使用」によって正確な初期軸力が得られ、取付・取外し両方の作業時間を大きく短縮し、

ボルトの折損も防ぐことができます。ヒーティングと違って冷却の待機時間も必要ありませんし、

メンテナンスでよく問題になる「焼き付き」と無縁になるのも大きなポイントです。テンショナー

の場合は複合的な施策というわけではありませんが、油圧ユニットのような特殊設備を一切使用

せずトルクレンチ1本で取付・取外しが行える「スーパーボルト(機械式テンショナー)」の方が

メリットが大きい場合と、多くの締結部を均一の圧力で一括締結・取外しが行える「ボルタイト

(油圧式テンショナー)」を各締結部に合わせて併用されることをご推奨します。特に大径ボルト

の開け閉めが発生する現場では「作業時間」がキーワードになりますよね。作業自体の安全性も

含め、大径ボルトの取付・取外しには殆どのケースで改善の余地があります。

 

蒸気タービン等の大型回転機械では、ケーシングという外郭部をメンテナンス後に締結部の

穴合わせのために一度被せ直して(とは言ってもかなり巨大なものなので、大きなクレーンを

使って何人もの作業者で多大な時間と労力をかけて行います)ボルトも仮留めを行います。ケーシ

ングの形状が歪んでいたりすると、タービン本体に傷を付けてしまったりケーシングに隙間が空い

てしまったりするため、そこを点検するのですが、ボルタイトには「クロージャー・システム」と

いうこの仮留め専用のソリューションが存在します。油圧で均一の圧で、ケーシングにずらりと

並ぶ複数のサイズの大径ボルトを同時に一括締結できるため、この苦労をご存知の方であれば

本当に喜んでいただけます。油圧式ボルトテンショナーのメリットはまさにこの点で、「作業時間

の短縮」は「肉体的負担の軽減」にも直結し、体力のセーブは目に見えない「その後の作業ひとつ

ひとつの正確性」にも当然、影響して来ます。

 

 

ボルト締結のセミナーを貴社で開催しませんか?

このように、ボルト締結には基本でありながらも基礎知識を応用することで、安全性は元より作業

時間やコストを大きく軽減できることもまだまだあります。ノルトロックジャパンでは、お客様の

新入社員様向けに、自社の製品だけでなく「そもそもボルトとはこういうものです」というボルト

締結の基礎を講義する出張セミナーも無償で提供しています。私たちはボルト締結を通してお客様

のパートナーとなることを目指しており、正しく実践的な知識をより普及させることに力を入れて

います。もちろん設計者様向けのよりハイレベルな講義や、業界内のよくある事例をベースにした

鉄道業界、電力業界、製鉄業界等の業界別テクニカルセミナーの開催も可能です。貴社でも是非、

ノルトロックのボルト締結セミナーをご活用ください。

 

 

ノルトロックへのお問合せ
ボルト締結に関するご相談・ご質問がありましたら、いつでも下記までお問合せください。ノルトロックのエキスパートがお客様の課題を解決するお手伝いをいたします。
お問合せ✉:nlj@nord-lock-jp.com

 

 

文章監修:梁 完
ノルトロックジャパン エンジニアリングマネージャー

現場を訪問しての丁寧なフィールドサポート等、お客様本位の徹底したプロフェッショナリズムで業界を問わずお客様から高い評価と信頼を得る。広い視野で様々な観点から課題を冷静に分析する能力と、ノルトロック製品のカズタマイズ設計技能も持ち合わせるスペシャリスト。

 

文章監修:竹中 正人
ノルトロックジャパン アプリケーション・エンジニア

特に材料への造詣が深く、困難な締結課題にも臆せず立ち向かう探求心で多くのお客様より信頼を得る。超音波による軸力測定、油圧テンショニングにも精通し、VDI 2230の研究にも余念がない。日本ねじ研究協会における研究委員会のメンバーでもある。

 

 


 

 

quizz

BOLTEDクイズ(BOLTEDジャーナル #.028)解答

今回のクイズも「BoltingTIPS」のおさらい、ボルトサイズと締付トルクの関係性です!

 

Q:締め付けるボルトの呼び径が大きくなると、当然締め付けに必要なトルクも大きくなりますよね。では、ボルトサイズと締付トルクの関係性を説明する次の3つのうち、正しいのはどれでしょうか?

 

A:下の選択肢から間違った説明を選んでくださいね。

① 締付トルクはボルト呼び径に正比例して増加していく
② 締付トルクはボルト呼び径の約2乗に比例して増加する
③ 締付トルクはボルト呼び径の約3乗に比例して増加する

分かったかな?(o´艸`)

 

 

 

答え:3

 

 

これは本ページ上部にもある通り「約3乗に比例する」ですね。M100サイズのナットを締め付けるのに、約1.2mのレンチにトラック2台分の力をかけて得られるトルクが必要という解説がありましたが、サイズが大きくなると必要トルクが大きくなるだけでなく、焼き付きリスクも高くなるんですよ。これも私たちが大径ボルトにテンショニングをおすすめする理由の一つです!

 

では、また次回のクイズでお会いしましょう!

/FIKA

【採用事例】多目的無人ヘリコプター

ミッション・インポッシブル

※本記事は、BOLTEDマガジン 2018年第1号に掲載されたものです

  • 顧客:サイベアロ社(スウェーデン)
  • 設立年:2003年
  • プロジェクト:民間・軍事両用の無人ヘリコプター「アピッド・ワン」
  • アプリケーション:遠隔操作型航空機システム
  • 採用製品:ノルトロックワッシャー M3 – M12

 

スウェーデンの企業、サイベアロ社が開発した「アピッド・ワン」は、最高難度の環境下でも確実に

コントロールできるというテーマの下に生み出され、同社クライアントの特殊なニーズにも、いとも

簡単に応えてしまう最新鋭の無人ヘリコプターである。

この制御システムは主に、ヘリの発着台・積載部・データ通信装置・管制部の4つの要素で構成

されている。また、ヘリの機体は数多くのセンサーを搭載できるようデザインされており、用途に

応じてそのセンサー群を短時間で取り換えることも可能だ。センサー群にはビデオカメラ、赤外線

カメラ、電気光学カメラ、投光器、大音量スピーカーの他、レーザーで遠方にある物との距離を測定

したり性質を分析できるLIDARと呼ばれる装置や、合成開口レーダー(巨大なアンテナを設置する

代わりに航空機等の移動体でマイクロ波を照射し、高分解能データを収集するもの)も含まれる。

これらのシステムにより、アピッド・ワンは電線の検査作業や時間との闘いとなる救命探索作業、

果ては国境警備に至るまで―つまり、安全確保のために不可欠な幅広い用途で活躍できるドローン

となっているのだ。

 

こうした重大な任務を遅延なく遂行するため、サイベアロ社はノルトロックのウェッジロック技術

を大いに活用している。ノルトロックグループは2009年からアピッド・ワンの尾翼、

排気ユニット、そしてメインロータのハブ締結部にノルトロックワッシャーを供給し続けているが、

上記は全てボルト緩みの主要因となる激しい振動や熱、そして風圧に晒される締結部である。

ノルトロックを使い続ける理由を問われたCEOのミカエル・スミス氏は、同社の見解をこのように

語ってくれた。「その理由は、ノルトロック独自の特徴である振動への耐性です。ボルトに緩みが

起こらなければ、機体各部の劣化や損傷が軽減できる上、不具合や事故の発生リスクもメンテナンス

頻度も、ぐっと抑えられます。それが機体の耐用年数を延ばすことにも繋がるから、というところ

ですね。」

 

 

扱いやすさを追求

人が近寄れないような場所で時間との闘いを続けるアピッド・ワンのキーポイントは「扱いやすさ」だ。機体もコックピット上の円蓋も航空電子機器も、各パーツはシンプルな梱包で輸送できるようデザインされており、メンテナンスも同様にシンプルな作業だけで済む。ノルトロック製品の使用によって、アピッド・ワンは耐用年数を更に延ばし、不具合リスクとメンテナンス頻度を低減することに成功した。ノルトロックで締結されたローターを唸らせて、今日もアピッド・ワンは飛んで行く。

 

【展示会】プラントメンテナンスショー2018に出展

メンテナンスコスト、
ダウンタイムそして作業時間
と身体的負荷を大きく削減

※本展示会は終了いたしました。大変多くのお客様に弊社ブースにお立ち寄りいただき、この場を借りて厚くお礼申し上げます。また、展示会終了に伴い本ページでの資料配布も終了しております。ご希望のお客様がいらっしゃいましたら、ノルトロックジャパンまでお問合せください。

 

私たちノルトロックジャパンは、7月18日(水)~20日(金)まで、東京ビッグサイトにて開催の

メンテナンスレジリエンス2018内「プラントメンテナンスショー」に出展いたします。

今回はボルト締結セミナーの開催はありませんが、弊社ブースでは安全性の向上は当然のこととして

お客様のご所属部課・ご担当領域別に下記のご提案を行いつつ、もちろん各製品のデモやテクニカル

サポートのご提案を行います。

 

設計・開発部門ご担当の皆さまには

  • 作業者の技能に依存せず、確実に高精度な締結を実現するソリューション
  • 高精度の軸力管理を実現し、機器パフォーマンスを設計想定通りに維持するソリューション
  • メンテナンス周期を長期化するための、長期安定化ソリューション

 

設備保全領域ご担当の皆さまには

  • 作業者の技能に依存せず、確実に高精度な締結を実現するソリューション
  • 作業時間の短縮、所要人数の少人数化等の効率化ソリューション
  • 身体的負荷の大きい取外し/締付作業の負荷を劇的に軽減するソリューション
  • 現場での危険作業を排除し、作業者の安全確保を実現するソリューション

 

調達・購買部門ご担当の皆さまには

  • 不具合対応用在庫を大幅に軽減するソリューション
  • 既存のボルト締結部材の「単価」ではなく「発注頻度」を下げるコスト削減ソリューション
  • 自社プラントのメンテナンスコストや保全作業によるダウンタイムの削減ソリューション

 


 

■プラントメンテナンスショー2017出展概要

◇開催日程:2018年7月20日(水)~7月22日(金)
◇開催時間:10:00~17:00
◇開催場所:東京ビッグサイト 東ホール(MAP
◇小間番号:東1ホール 1F-13
◇入場費用:事前登録にて無料(事前登録はこちら)※展示会公式サイト
◇展示製品:下記

  • ノルトロックワッシャー:物理的にボルトの緩みを許さない、唯一の摩擦に依存しない緩み止め
  • スーパーボルト:M100を超える巨大ボルトもトルクレンチ1本で締結できる機械式テンショナー
  • ボルタイト:従来の油圧式ボルトテンショナーの課題を克服した進化形油圧テンショナー
  • エクスパンダー・システム:あらゆる機器可動部のガタつきを、可動部ピン穴の摩耗そのものを撲滅することで解決するピン型の摩耗止め製品

 

皆さまのご来場を社員一同、お待ち申し上げております。

 

株式会社ノルトロックジャパン